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2008/10/11

杉山龍丸

グリーン・ファーザー―インドの砂漠を緑にかえた日本人・杉山龍丸の軌跡 グリーン・ファーザー―インドの砂漠を緑にかえた日本人・杉山龍丸の軌跡
価格:¥ 1,575(税込)
発売日:2001-12

たまたまTVで「世界で有名だが、日本ではあまり知られていない日本人」という特集をやっていて、そこでインドで砂漠を緑化した杉山龍丸という人物が出てきたわけだ。杉山龍丸と聞いて、おいらピンと来たんだが、杉山茂丸の孫に当たる人物です。まぁ、一般の人には杉山茂丸と言っても判らないだろうが、




杉山 龍丸(すぎやま たつまる、1919年(大正8年)5月26日 - 1987年(昭和62年)9月20日)は、日本の陸軍軍人。インドの緑の父(Green Father)と呼ばれる人物である。

昭和15年陸軍士官学校(53期)を卒業し、陸軍少佐で終戦を迎える。
インドの政府や個人の協力を得てインドの各地にあった砂漠地帯や土砂崩壊の地域を緑化したが、日本の政府や企業などからは理解や協力が得られず、日本ではあまり知られていない。
なお、父親は作家の夢野久作である。代々伝わった三万坪の農地を売り緑化の費用にあてた。
というわけで、夢野久作の息子ですね。Wikipediaにはあまり詳しい説明は出てないです。
昭和17年、戦争絶対反対を近衛文麿、頭山満、広田弘毅等に説くが、すでに引き返すことの出来ない段階に突入したことを悟り、精一杯やって一人でも多く生き残るすべを探ろうと決意する。
士官学校を卒業したばかりの若僧が何か言ったところで戦争は止められなかっただろうが、まぁ、気骨ある青年です。で、マニラ、ボルネオで苦戦して終戦を迎えるんだが、戦後、上京します。
米軍戦車の修理、セールスマンなどを経て技術者として独立した頃、日本山妙法寺の藤井日達師の弟子の『佐藤行通』氏と再会。佐藤氏にインド人留学生を紹介されたことがきっかけとなり、ガンジー塾の人たちと関わっていくことになる。
 1955年、インドのネール首相より協力を求められ、アジアの国民生活と生産技術を指導する為、国際文化福祉協会を興し、日本国内においてガンジー翁の弟子達の指導を行う。1962年ガンジー塾の招きによりインドを訪れ、その困窮の凄まじさと、国を良くしようと願う人々の熱意に打たれ、貧困と飢餓の克服に尽力しようと誓う。

父から受け継いだ財産である杉山農園を手放し、インドをベースにして活動を続けたため、家族と過ごす時間を犠牲にするなど、すべてをなげうち、実際に成果を出してきたにもかかわらずついに日印の政府機関による支援を受けることは出来ず、1987年68歳で亡くなった。
こちらのサイトで詳しい解説が出てます。インドに関わるきっかけは日本山妙法寺だったらしい。この、日本山妙法寺というのは今でも紛争のあるところに出てきては団扇太鼓をドンツクドンツク叩くので有名な団体で、どっちかつうと左翼系だと見なされる事が多いんだが、法華経の原理主義者なのであって、右でも左でもないです。ただし、原理主義者なので過激です。日本人の信者は少ないんだが、インドでは2000万人の信者がいるらしい。

で、この、夢野久作の息子で、茂丸の孫である龍丸氏は、インドへ渡って砂漠の緑化事業に私財を捧げるんだが、3万坪あった大農園をすべて売り払って、それでも借金が5000万円も残ったらしい。まぁ、夢野久作も子供の頃は父親が政治活動でみんなカネを使ってしまうので貧乏だったそうですが。で、龍丸氏には満丸というご子息がいらして、もっとも緑化事業は色々と事情があって家族にも知らせずに秘密でやっていた事業なので、満丸氏も知らなかったらしい。で、この顛末は死後、やっと明かされてローカルなんだが、TV番組にもなります。
番組の白眉は、シュワリツク丘陵での緑地事業跡の訪問。インド政府が完全に匙を投げた全長3千㎞をこえる丘陵地の土砂崩れ問題の原因が森林が薪として伐採されたことと見抜き、現地の人々の協力を取り付け、その地に適合する植物を探し出し、成長した木々を製紙会社に引き取らせて現地の人々が恒久的に植林を続けられる環境を作り上げた。その結果、かつては荒れ果てた砂礫の連なりに過ぎなかった土地が、緑に満ちた丘陵地に生まれ変わり、周辺での農業も可能となり、人々の生活はずっと豊になった。子供達が井戸で水遊びが出来るほど水は豊富になり、龍丸氏は「Green Father」と呼ばれ今も敬愛されている。
 満丸氏は人目もはばからず、泣きに泣いてましたが、他人のおいらがTVで見ても涙が出る位だから、そらー涙が出るでしょうね。息子の自分も知らなかった親父の仕事の跡は、まるでおとぎ話のラストのように、すべてを包み込む美しい緑の山々。すべては忘れ去られても、龍丸氏が守り育てた緑の山並みと人々の生活は残る。男子が一生をかけた仕事の持つ壮絶さと美しさが作り出した、息子との和解。いい番組でしたね、全国版で再放送しないかなぁ。
今回もTVでは、そのシュワリック丘陵が出て来たんだが、見事なまでに緑化されて緑の森林が連なってました。コレ、あまり有名じゃないんだが、素晴らしい功績なので是非、広めてもらいたいもんだ。で、
夢野 久作(ゆめの きゅうさく、1889年1月4日 - 1936年3月11日)は、日本の小説家、SF作家、探偵小説家、幻想文学作家。他の筆名に海若藍平、香倶土三鳥など。現在では、夢久、夢Qなどと呼ばれることもある。
本名は、杉山 泰道(すぎやま たいどう)、幼名は直樹(なおき)。福岡県福岡市出身。父は、玄洋社系の国家主義者の大物、杉山茂丸。息子にインド緑化の父と言われる杉山龍丸がいる。
日本探偵小説三大奇書の一つに数えられる畢生の奇書『ドグラ・マグラ』をはじめ、怪奇味と幻想性の色濃い作風で名高い。またホラー的な作品もある。
夢野久作というのは、まぁ、いまさらおいらがWikipediaなんぞ引用して説明するまでもないんだが、日本一の幻想小説「ドグラマグラ」の作者です。今でもカルトでコアなファンを持ってます。ただ、この人も出自は怪しい。なんせ、父親がコレです。
杉山 茂丸(すぎやま しげまる、元治元年8月15日(1864年9月15日) - 昭和10年(1935年)7月19日)は、明治から大正、昭和初期にかけて、それぞれの時代の政界実力者と結び、経済や外交、内政などにさまざまな献策を行った人物である。自らは官職も議席も持たない在野の浪人であったが、山縣有朋、松方正義、井上馨、桂太郎、兒玉源太郎、後藤新平、寺内正毅らの参謀役を務め、政界の黒幕などと呼ばれた。長男は作家の夢野久作。孫はインド緑化の父と言われる杉山龍丸。
やはりWikipediaからです。玄洋社の頭山頭の右腕とまで言われた男で、右翼の大物、フィクサーです。この人の活躍は列挙にいとまがないんだが、香港貿易にたずさわったり、台湾経営に関与したり、日韓合邦運動したり、色んな国際的な活動をやってます。満鉄の創設もこの人のアイデアです。生涯に20冊も本を書いたらしい。息子が小説家になったのも、そんな素地があったわけだ。で、最期は
杉山は自ら遺言して、死去後は遺体を医学研究のため献体することとした。このため、昭和10年(1935年)7月19日の没後、杉山の遺体は東京帝国大学で解剖に付された。門弟星一の岳父で東京帝大教授の小金井良精らが立ち会った。杉山の妻幾茂も、夫に従ったのか、死去の際献体した。現在東大医学部には、杉山夫妻の骨格標本が並んで保存されている。(室井『杉山茂丸論ノート』、杉山『百魔』、星新一『祖父小金井良精の記』など)
この人、成功しなかったが、J・P・モルガンと面談して巨額の出資をとりつけて興業銀行を作ろうとしたりした事もあるんだが、そういうフィクサー活動で儲けたというわけじゃないようですね。で、先祖伝来の農園は息子の久作を経て孫の龍丸に引き継がれるんだが、龍丸はそれを売ってインド緑化に尽くしたわけです。

で、おいらが何を言いたいのかというと、昔の「右翼」というのは凄かったんだなぁ、という話と、受け継がれる「意志」の強靱さ、という事なんだがね。

コメント

 三浦のカズさんが「自殺」しましたね。安易な妄想的謀略論って好きくないですが、これがダメリカさんの超国家的カツアゲの一環だとすると、先日の四国沖潜望鏡付きクジラ事件も「ねえはやくお金出してね?」というサインじゃないかという妄想も出てきました。
 エントリ関係のお話しですが、この杉山さんも士官学校卒の軍人畑の人なんですね。大戦前、開戦反対の軍人もいて独自ルートでダメリカと交渉するも、戦争に突っ走ったのはむしろ官僚と彼らの側の開戦派軍閥、そして諸々の都合で開戦したいダメリカさんが真珠湾を「演出」した、という説はいまだによく語られていますよね。こういう良識派軍人さんのお話、もっと発掘して欲しいです。

学祭の出し物「昭和の偉人」とはどえらい違いですね。

野次馬さま

今回のエントリも心に沁みます。
旧弊なサヨクの愚生の胸にもグッときます。
そう。右・左つーのはともかく、志が高く一本筋の正しい人の人生はいつか巡って他人の生き方に影響を与えるものなんですね。有難うございました。

杉山茂丸とは又マニアックな。
昔文芸春秋から「ノーサイド」という雑誌だしていて、異色の父と子100組という特集に茂丸、夢久親子も載っていました。
茂丸はいってみれば玄人な文化人でもあり、奇奇怪怪。
杉山家の人々でドラマ作ったら面白いのになー。
鶴見俊輔氏曰く『杉山家は狂人すじ」

死んでザマアwと笑われるよりも、
いつまでも惜しまれる人になりたいものですな。

砂漠の緑化とか水に関する技術ってのは日本が一番進んでいるんですね。
そういう今後の地球環境のキーを握る技術ってのはすべて日本が抑えているわけですが、そういう好材料をうまく政治にも利用することで、いわゆる先進国ではなく発展途上国をすべて日本の見方につけることが可能な材料すべては日本を持ち合わせているわけで、政治はうまくそういった部分を利用すればいいんだけどね、うまいとこどりされるだけで、日本は使い捨てにされているだけのようで残念でなりません。

 刀一本で己の全てをかけて戦った武士の気迫の凄まじさは今更言うまでもない。自分に責任のない、理不尽な理由でも恨み言の一つも言わずに切腹した侍も少なくなかった事だろう。
 一方、今の世では役人や政治家は不祥事を起こしても責任を取らず、恥知らずなことに告発者を脅したりあまつさえ命さえ奪うこともあるようだ。
 ニダヤや朝鮮カルトに仕える自民公明や売国官僚のなんと醜悪な事か。悪貨は良貨を駆逐するとはよくいったものだ・・・

はじめまして。変態仮面と申します。
以前よりこちらを興味深く拝見しておりました。

まだスレがなかったので、スレ違いと思いましたが
ご容赦ください。
「M氏関連スレ」のご予定があればそちらに、
そのご予定がなければ削除していただいて構いません。
また不適切な表現がありましたら、
改変、または掲載不可で構いません。
*******
今のところネットでは同様の意見が無いようですが
私は「ロス市警とゲラゴス弁護士は裏で通じていた。」
という見方です。
まず、サイパン拘留中の元社長側に、
唐突に弁護を申し出たことに不自然さを感じていました。
しかも「1件1億円の報酬」と言われる著名弁護士が
無報酬でとの報道。
これには当時「ゲラゴス弁護士の売名行為か?」
など色々な噂がありました。

変態仮面の推理「元社長の心境」
サイパンで突然逮捕・拘留され眠れない日々
元社長(なぜだ!どうして無罪が確定した事件で!)

ロス移送の可能性が強まり、不安の頂点
元社長(この年で長期拘留と裁判はキツイ…)

そこへ正義の味方「ゲラゴス弁護士」が無報酬で登場
元社長(もしかしてサイパンで釈放されるかもしれない!)

ゲラゴス側
「彼はロスの裁判所でなければ貴方を弁護出来ない。」
元社長
(ならロスでゲラゴス氏に任せよう。
勝てる裁判だと言っているし。)

ロス移送後、ゲラゴス側と打ち合わせ。
ゲラゴス側「弁護料だがディスカウントして
日本円で5千万円でどうだろう?」
元社長
(…。そんな金払えるはずがない。嵌められた…。)

ロス市警がゲラゴス弁護士に電話。
「今日、彼が死んだぞ…。」
「そうか…。これでやっと終わったな…。」

つまり、ジェットコースターのように彼を振り回し、
「無罪を勝ち取って妻子の待つ日本に帰れる。」
という希望が見えたところから、
「因縁の地 ロスで、いつ終わるとも知れない裁判を
無名弁護士と闘わなければならない。」
という絶望のどん底に、彼を真っ逆さまに突き落とした。
このように想像しましたが、いかがでしょう?

いや、本当のところはC・SさんとK・Mさんという
2人の日本人女性の怨念というか霊的なものに、
あのアメリカ人たちが操られていたのではないか?
と私は感じています。

ロス市警の独房の窓から、
息絶えた彼を眺める2人の日本人女性・・・。

インドに2000万人の信者を持っているのは、
アンベドカル博士の提唱した新仏教運動でしょう。
その運動に共鳴して参加したのが、妙法寺の僧侶で
インドに帰化した笹井秀嶺師で、たしか今では
新仏教徒の集団を率いる存在となっているとか。

本邦に於いては、自己宣伝をしないのが文化である。従って、愛国を殊更言ふ者は愛国者で無い場合が殆どである。小泉純一郎の靖国参拝は非常に良い例で有った。

戦後の日本というのは士族と豪農が戦争責任という罰を受けて、商業と工業だけが異常に発展したのではないかと思うのですが。

士族を追いやった日本人はふぬけの支配するどうしようもない国になったとか。

この随筆的文章も割と有名ですね。龍丸氏の人柄が伝わってきます。泣けます・・・(T_T)
http://tanizoko2.hp.infoseek.co.jp/futatunokanasimi.html

星新一との座談会憶えているよ。
杉山家は父親とは別な仕事をすると。
つまり二世議員なんて下の下なんだよ。

そういえば少し前に泥団子で有名な福岡正信翁も亡くなられましたね。
壮絶な貧困の果てに無施肥無農薬で世界的に認められる成果をだされ、緑化にも貢献されました。
晩年は仙人のおじいさんみたいですた。
鎮守の森の宮脇昭先生(どこかの高僧みたい)ですとか、故泥亀先生とか、自然に対する日本人の感覚はずば抜けていると思います。
日はもう昇ってるかも?フフフw

 チョッと話題からずれますが「杉」繋がりで・・・

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2008101100145

【 杉原幸子さん(すぎはら・ゆきこ=元外交官・杉原千畝(ちうね)氏の妻)8日、死去。94歳。 】

>夫の故・千畝氏は、駐リトアニア領事代理だった1939~40年、ナチス・ドイツの侵攻を受けてポーランドから逃れてきた約6000人のユダヤ人に日本通過ビザを発給し、「日本のシンドラー」と呼ばれた。その様子を見ていた幸子さんは、千畝氏が86年に死去した後、「六千人の命のビザ」を出版、千畝氏の功績を世に紹介した。

 「人道主義者」と一言で語られることが多い千畝氏だが、欧州では諜報(ちょうほう)活動に携わっていた。政府方針、外務省の指示に背いて一個人として救ったユダヤ人の数はシンドラーの何倍にも当たる。亡くなられた奥様に黙祷。

http://10e.org/flashchiune/chiune.htm

> 愛国を殊更言ふ者は愛国者で無い場合が殆どである。
> 小泉純一郎の靖国参拝は非常に良い例で有った。

 まったく、まったくその通りでありますな。
 ウヨクに在日が多かったり、保守を騙る自民が朝鮮カルトそのものだったり、今の日本という国家そのものが偽装されている。


> 士族を追いやった日本人はふぬけの支配するどうしようもない国になったとか。

 昔は商人にも商いの道があったが、今台頭していたり荒稼ぎしている連中は権力と癒着して日本人の命を食い物にしているような鬼畜ばかりで、哲学も何もない。
 清和会支配の自民党が、日本の政府がそれを奨励しているのだから仕方のないことだが、一番心配なのは、それをB層や朝鮮カルト信者が何も疑わずに応援しているという事だ。
 失った金は時間をかけて取り戻すことができるが、朝鮮カルト自民党により偽りの愛国心を刷り込まれ失なわれた日本人の魂は永遠に元に戻ることはない。バカは死ぬまで直らないし、金や権力のために国を売った奴らの罪は永久に消えることはない。

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