現在位置:
  1. asahi.com
  2. ニュース
  3. 社会
  4. その他・話題
  5. 記事

事故米「のり利用」、想定の1割 農水省が過剰供給か(1/2ページ)

2008年10月10日3時7分

印刷

ソーシャルブックマーク このエントリをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 このエントリをdel.icio.usに登録 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをBuzzurlに登録

グラフ拡大事故米の用途

 政府が売却した事故米のうち工業用のりとして消費されたのは全体の9%で、売却時の想定のほぼ10分の1にとどまることが農林水産省のこれまでの調査で分かった。農水省は問題発覚まで事故米が実際にどう使われたのか追跡調査しておらず、市場の動向を無視した過剰な供給が食用への不正転売の温床となった疑いが強まった。

 調査対象となったのは03〜07年度の5年分計7400トン。このうち売却時に用途を工業用のりに限定したものが6551トンと9割近い。バイオプラスチック用と肥料・堆肥(たいひ)用で計186トン。現行の農水省の処理要領では、袋が破れているだけで傷みが浅い場合などは、より高値で売れる主食用での売却を推奨しており、食用分が別に661トンある。

 売却先17社に対し、事故米がどのように消費されたのかを農水省が調べたところ、これまでに重量換算でほぼ半分の用途が判明した。

 食用と、非食用のうちのバイオプラスチック向けは、ほぼ全量が本来の用途に使われていた。ところが、肥料・堆肥になったのは約14%と政府売却時の10倍以上。逆に、工業用のりになったのは9%と10分の1程度だった。

 食用への不正転売が判明したのは約8%の622トン。農水省は農薬やカビ毒で汚染された分の調査を優先的に進めており、汚れや水ぬれ、カビで食用に適さなくなった3617トンの用途はまだ調査中だ。しかし、そのうち、三笠フーズから流れた970トンは食用に不正転売された疑いが強い。同社以外の調査中の全量が適正に使われたとしても、工業用のりの供給総量の5割程度にとどまる。

 工業用のりは主に、薄い板を重ね合わせて合板をつくる際に、接着剤に混ぜて接着の強度を上げる増量剤として使われる。原料としては、事故米と小麦などがある。事故米の方が価格は安いが、売却量に年ごとに差があるため、安定して仕入れるのが難しい。

前ページ

  1. 1
  2. 2

次ページ

PR情報
検索フォーム
キーワード:


朝日新聞購読のご案内