「中東の人々も韓国ドラマに共感できる」
「中東の人々は、ムスリム(イスラム教徒)だからという理由で、韓国人とは大きく違うと考えられがちですが、決してそうではありません。男女の恋物語、家族を中心としたものの考え方など、韓国ドラマの特性によく合った視聴者たちです。中でも『宮廷女官チャングムの誓い』が大成功を収めたのは、最近の中東地域において、女性の社会進出が社会的な関心事の一つになっているからです」
中東地域で韓国のテレビ番組の衛星放送事業を行っているコリア・グローバル・メディア・グループのイ・ギュジョン代表(48)は、自信満々にそう語った。今年7月に衛星テレビ局「KOREA TV」を開局し、中東地域の視聴者を対象に試験放送を行っている。イ代表はインドネシアを中心に、東南アジア一帯でも衛星テレビ局を運営する計画で、またモンゴルでも地上波テレビ局を運営するため水面下の作業を行っている。
1979年、西江大政治外交学科に入学したイ代表は、1年で退学し米国へ留学した。テネシー州立大で経営学を学び、ワシントン州立大でMBA (経営学修士)過程を終えた後、シアトル・タイムズの経済部記者を経て韓国へ帰国、アリランテレビ(海外広報放送)の記者になった。流暢な英語の実力を買われ、米CNNテレビへ派遣され、当時の金大中(キム・デジュン)大統領へのインタビューも行った。「当時、面接で“5年以内にアリランテレビの社長になる”という抱負を述べました」とイ代表は述べた。
だが、イ代表は「よく観察しているうちに、社長は常に上からの天下りポストで、経営陣になるのは難しいと思うようになった。それで、自分がテレビ局を作って運営していこうと考え、新たな事業の構想を練った」という。
そしてまず、「ハンイク&メディア・ベリー」という会社を設立し、外国へ輸出される韓国の映像物を翻訳する仕事をした。アラビア語、ドイツ語、ベトナム語、カザフ語など16の言語への翻訳業務を行った。だが、イ代表が夢見ていた海外向けテレビ局の設立は構想を練るだけにとどまっていた。やがて、後発組でも成功する可能性が高い市場として中東に目を付けたイ代表は、エジプトの人工衛星「ナイルサット」を利用した衛星テレビ局を開局した。イ代表が最も重視したのは、自然なアラビア語への翻訳だ。現在、イ代表の事務所では、スーダン、イエメン、サウジアラビアなどから来た翻訳スタッフたちが、韓国のテレビ番組を見ながら自国語の字幕を挿入している。また、「エジプトにも翻訳を専門に担当する現地人が10人いる」とイ代表は話している。
イ代表は最後にこう言った。「わたしは韓国のコンテンツの力を信じています。外国の人々も共感が持てる普遍性があります。そこで、いくつかの開発途上国でテレビ局を開設し運営すれば、成功できると思っています」と。
崔承賢(チェ・スンヒョン)記者
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