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研究熱心な島根大生、石見銀山削っちゃった

 島根大学総合理工学部4年生の男子学生が9月、世界遺産の石見銀山遺跡(島根県大田市)の岩盤をハンマーで叩いて削り、岩石計約5キロを無断で持ち帰っていたことが10日、分かった。学生は火山関連の研究で卒業論文を執筆。その関連試料として岩石を“拝借”してしまった。ただ学生は現場のボランティアスタッフに「石を叩いても大丈夫か」と尋ねるなど、悪意はなかったとみられる。そのため大学側は卒論が完成すれば卒業を認める方針だという。

 研究熱心、そして早合点と勘違いが世界遺産を傷つけてしまった。

 島根大総合理工学部地球資源環境学科の三瓶良和教授によると、この男子学生は9月9日に約50センチの転石を1か所、同16日に転石や岩肌の計9か所をハンマーで叩いて調査。16日には、そのうち1か所から、拳大の大きさの岩石の破片5、6個(計約5キロ)を、20×30センチほどの厚手のビニール袋に入れて持ち帰ってしまったという。

 学生は来年2月締め切りの卒論完成に向け、今年春から担当教授と話し合うなど準備を進め、6月から研究に着手していた。テーマは「大江高山火山群の年代学的岩石学的研究」。最初は同火山群を調査していたが、調査範囲を広げた方がいいと判断し、隣接している石見銀山の岩石を削ってしまった。

 同銀山では、銀の含有量が低い石は「転石」として坑道の外に転がされていて、学生は「転石なら(削っても)大丈夫では?」と早合点してしまったようだ。

 16日の調査時には、現地のボランティアスタッフとすれ違った際、「島根大学の学生です。調査のために来ました」と名乗り、念のため「この辺りの石は叩いても大丈夫ですか?」と質問。調査の許可手続きを市に申請済みだと勘違いしたスタッフが「大丈夫じゃないの?」と返答したため岩石を削ったという。

 しかし翌17日、市役所の職員が石が削られているのを発見。ボランティアスタッフの証言で、島根大の学生が叩いたことが分かった。県と市は文化財保護法違反の可能性が高いとみて、大学側から事情を聞いている。

 学生は25日に、担当教授、市職員と一緒に現場へ行ったが、「大変なことをしてしまった」と反省しきりだったという。

 大学側は「遺跡の価値を高め保護するために指導的役割を果たすべき大学として、重大な問題と受け止めており深くおわびする」と謝罪。学生への処分についても今後協議しながら検討する。ただし、学生に悪意がなく十分反省していることから、卒論が完成すれば卒業も認める方針だという。

 今年7月には、世界遺産に登録されているイタリア・フィレンツェの「サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂」の壁に、岐阜市立女子短大、京都産業大の学生らが落書きをしていたことが発覚。それぞれ、厳重注意処分、2週間の停学処分が科せられている。


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