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【群馬】

高崎経済大の学生自殺 2年間で5人目 対策強化の大学に衝撃

2008年10月7日

 約二年前からの半年間で四人の学生が相次いで自殺した高崎市立高崎経済大で、今年八月末にも学生が自殺したことが明らかになった。同大では、学生の心のケアに力を入れてきただけに、教職員らは衝撃を受けている。 (菅原洋)

 同大によると、学生は学外で亡くなった。原因は分かっていないが、学業以外の理由が推測されている。性別や年齢などは明らかにしていない。

 同大では二〇〇六年八月から十一月までに男子学生三人が自殺。〇七年一月に亡くなった女子学生をめぐっては、ゼミを担当していた准教授が懲戒免職となったが、その後、停職処分に変更された経緯もある。

 自殺が続いた事態を受け、同大は教職員らによる学生環境検討委員会を〇六年末からほぼ毎月開催し、自殺防止対策を協議。〇七年からは教員十人や保健師二人が学生相談のために毎日交代で学内に待機し、カウンセラー二人も週二回ほど来訪。学業以外でも幅広い利用を呼び掛け、電子メールでも相談を受けている。

 こうした相談体制を大学のホームページや掲示板などで周知してきたが、今回自殺した学生は相談を受けた記録がないという。

 今回の自殺も既に同検討委に報告し、対策などを話し合った。

 同大事務局は「残念で仕方がない。現在の取り組みを着実に進めるしかない」と話している。

 

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