密航船が乗客を海上に放棄と、百人不明　中東アデン湾

国連難民高等弁務官事務所（ＵＮＨＣＲ）は１０日、中東イエメンのアデン湾で密航船が乗客を海上に放棄し、約１００人が行方不明になっていると述べた。イエメンのＵＮＨＣＲ事務所によると、イエメンの海岸に泳ぎ着いた４７人の生存者がいる。

アデン湾上での悲劇で、放棄されたのはアフリカ東部のソマリアの不法移民とみられる。密航船に乗っていた総数は不明。

政府軍とイスラム反政府勢力との武装衝突や軍閥の抗争などが長年続くソマリアではイエメンへの密航が後を絶たない。

不明者の１００人には水死した者もいるとみられる。複数の遺体が見付かったとの情報もある。密航船はソマリアの港を出航、アデン湾を横断するのに３日間掛かったという。

ソマリア沖は世界最悪の海賊多発海域で、アデン湾での発生も多い。密航船への襲撃例も多いとされる。