南アフリカ・ケープタウン(AP) 南アフリカ政府は9日、世界で取り引きが禁止されている象牙を、例外的に中国と日本に販売すると発表した。総量は51トン相当。一時的な取り引きとなる。
絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(CITES、ワシントン条約)は昨年、ボツワナとナミビア、南アフリカ、ジンバブエに対し、総計108トンの象牙について、一時的な販売を認める方針を決定。
南アフリカの当局が今年9月に中国と日本を訪問し、闇市場へ流れる恐れがないと判断。販売を認めた。
象牙取り引きは1989年に世界で全面的に禁止されたが、その後例外的に日本は、輸入を認められていた。
中国は5年前、121トン相当の象牙が紛失したと報告。闇市場に流れた可能性が高く、政府当局の管理力が疑問視されたが、今年9月の視察で、管理態勢が向上したと判断された。
一方、環境保護団体などは、一時的にせよ販売が許可されれば、密猟や密売が横行すると懸念している。