米バークレイズのリーマン資産買収、産銀と好対照
韓国の産業銀行が事実上破産状態にあった米投資銀行4位のリーマン・ブラザーズの買収を進めていたことが批判を集める中、英金融大手バークレイズはリーマンの破産申請以降、資産を賢く少しずつ取得している。
バークレイズは先週、リーマンが破産申請をした直後、不良資産を除く米国内の投資銀行部門の中核資産を一部買収すると発表した。この取引は20日に米裁判所の認可を受けた。
取得金額は当初、17億5000万ドル(約1840億円)と予想されたが、金融市場の混乱で株価がさらに下落し、双方の弁護団は譲渡金額を13億5000万ドル(約1420億円)とすることに合意した。これはニューヨークのマンハッタンにあるリーマン本社ビル(9億6000万ドル相当)を含めた額であり、不動産を除けば4億ドルに満たない額でリーマンの中核資産を手にした計算だ。バークレイズはリーマンのカナダとアルゼンチンの支店も買収した。
当初産業銀行もリーマンの買収戦に参入し、リーマンの優良資産を取得する計画だったが、金額面で折り合いが付かず交渉は不調に終わった。バークレイズはリーマンのアジア、欧州部門にも関心を示したが、日本の野村ホールディングスは22日、リーマンのアジア太平洋部門の事業を継承することでリーマン側と基本合意したと発表した。欧州部門についてはバークレイズと野村の双方が有力な買い手に浮上している。
アジア法人の買収戦には野村、バークレイズのほか、スタンダード・チャータード銀行、中国の中信集団(CITICグループ)、韓国のサムスン証券も関心を示していると一部で報じられた。ただ、サムスン証券は「そのような事実はない」と否定していた。
米国発の金融危機で住宅ローン関連を抱えたリーマンは、破産危機に追い込まれたが、この機会を逃すまいとする世界的な金融機関がリーマンの優良資産取得を急いだ格好だ。
姜京希(カン・ギョンヒ)記者
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