【ワシントン=弟子丸幸子】ゲーツ米国防長官は23日、米上院軍事委員会の公聴会で、アフガニスタンへの米軍の追加増派が可能かどうかについて「2009年の春か夏であれば可能性がある」と述べ、即時の対応は困難との見解を示した。ゲーツ長官は「(イラク駐留の長期化で)部隊の派遣期間を延長するなどの措置がない限り、余裕はない」と説明した。
 パキスタンの米国系高級ホテルで20日に起きた爆弾テロに関しては「パキスタン政府は実在する危機に直面している」と強調。アフガンとの国境付近を拠点に、国際テロ組織アルカイダ系の武装グループが勢いを盛り返している状況を深刻視する姿勢を示した。
 アフガン増派を巡ってはブッシュ米大統領が今月初旬、来年1月までに約4500人規模を増派する方針を発表した。ただ、現場の司令官は「不十分」としており、3個戦闘旅団(1万―1万5000人規模)を追加で増派するよう要求している。(17:01)