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「KIKO」損失7兆ウォン、外資系金融機関の懐へ

 輸出中小企業に巨額の損失を出させている「KIKO(為替相場の変動に伴うリスクに備えた一種の保険)」問題について、KIKOに加入した中小企業の損失のほとんどがメリルリンチ、リーマン・ブラザーズ、シティバンクなどの外資系金融機関へと流れていることが確認された。

 KIKOに加入した韓国の中小企業500社以上が出した損失は、1ドル=1400ウォンで計算した場合、現時点で7兆ウォン(約5050億円)に達すると推定されている。�

 ハンナラ党の高承徳(コ・スンドク)議員は8日、「KIKOの売り上げがトップクラスのある銀行の内部資料によると、同行がKIKOのリスクを転売した金融機関は40社以上で、そのリストも確保した。それによると、35社は外資系の金融機関だった」「業界の慣例からして、他行も同じような状況だろう」と述べた。

 輸出中小企業に対してKIKOを販売した韓国の銀行はわずかの手数料を受け取っただけで、KIKOにより発生する可能性のある損失のリスクはそのほとんどを外資系金融機関に売り渡し、その結果、中小企業の損失はそのままこれら外資系金融機関の利益になっているということだ。

 この銀行の取引先リストにはメリルリンチなどウォール街の投資銀行以外にも、UBS、バークレイズ、HSBC、ドイツ銀行、INGなど欧州系の金融機関も数多く含まれていた。

李仁烈(イ・インヨル)記者

チョン・ヘジン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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