今週帰国する長南亮『ピラニアUSA日記』更新!!大人気ポッドキャスト番組「mimipro」更新!! 今回のテーマは戦極、ハッスル、そして魔裟斗!!キック壊滅!? 全日本キックが全試合K-1ルールの大会を開催!!

kamipro最新号


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Kamiインタビュー

【素敵な奥さん】元PRIDE名物広報、長南亮夫人・彩子さんが登場!!

かつてPRIDE広報としてマスコミ陣から絶大なる信頼を寄せられていた名物広報だった彩子さんが『kamipro.com』初登場です!! “殺戮ピラニア”長南亮選手と結婚してからは“一児の母”として、旦那様が海外遠征しているあいだの留守を守る“格闘家の妻”として奮闘中。長南選手はUFC初勝利を挙げたのも束の間、わずかな時間も惜しんでアメリカで練習を続行しています。今回の勝利を奥様はどのように見守っていたのでしょうか!?

聞き手/ジャン斉藤



ちゃんと言葉が通じてるのかはわからないですけど、日本でいうと昔のビビアン・スーみたいな


――ご主人のUFC初勝利、おめでとうございます!
長南 ありがとうございます。

――今回の長南さんの試合はダークマッチ扱いで残念ながらPPV中継扱いをされませんでしたが、どうやって試合をご覧になったんですか?
長南 ええと、ネットで動画を探して観ました(笑)。

――ああ、そうするしかないですよねぇ。リアルタイムで観られないなんて、かなりヤキモキされたんじゃないですか。
長南 そうですねぇ。試合がまったく観られないのは、今回が初めてだったんです。結果だけは『Sherdog』(アメリカの大手総合格闘技情報サイト)の速報ページみたいところで探してたんですけど、あれってリアルタイムなんですかね?

――たぶんそうですね。よく知りませんけど(笑)。
長南 で、簡単にすぐ勝敗だけわかるページがあるんですよ。わたしはそこじゃなくて、試合内容がズラズラ書いてあるページを読んでたんです。そうしたら最後の一文だけ読むと「長南が勝った」って書いてあるっぽいんだけど……、『Sherdog』の判定だと1&3ラウンドを取られてるんですよ!

――何様だ、『Sherdog』!
長南 わたし、英語がよくわかんないし、「これはどういう意味なんだろう?」と考えちゃって、現地に行ってる友だちに電話をしたんですね。そうしたら凄いテンションが低い声で「……かけ直します」って言われて切られたんですよ。あとで聞いたら、仕事関係の人の声と間違えたみたいなんですけど。そのときは「負けたんじゃん!」って。

――ま、そういう反応ですよね。
長南 「あ〜ぁ……」と思いながらネットを見てたら、『Sherdog』の勝敗だけが書いてあるページを見つけて。よく読んだら試合に勝ったってことがわかって安心して! それで本人に電話をかけたんですよ。

――元PRIDEの名物広報として、試合内容のほうはどうでした?
長南 ……試合内容? どうなんですかね(笑)。

――何がですか(笑)。
長南 いやあ、いまの立場じゃ試合の内容がどうのこうの言う立場じゃないかなと思って。でも、長南亮らしさみたいのはいま一つかなと思ったんですけどぉ(小声で)。

――あら、厳しいですねぇ。
長南 いやいや、もちろん、いまのわたしの立場からすれば、勝っただけでよかったって感じです!! 前の試合に比べて向こうで練習してる成果は出てるとは思いましたし、その、なんていうんですかね……。いいところというか、持ち味みたいなのはちょっといま一つ出てなかったとは思うんです。それは客観的に見てですよっ!

――わかってます、わかってます(笑)。帰国の予定はどうなってるんですか?
長南 それはもう最初から半年ということなんですよ。まあ、変えようと思えば変えられるんでしょうけど、最初の予定どおりにということで。次の試合のスケジュール次第でまたアメリカに行く可能性もありますね。

――また日本を留守にするなんて、奥さんの立場としてはいかがなものなんですか?
長南 まあ、日本にいたほうがいいですけど、やっぱり……。本人がアメリカのほうがよりよい練習ができるって言うんで。それで今回は結果も出ましたし。

――認めるしかない、と。
長南 いやいや、わたしもそこまで反対ではないんですよ? 「どうしても行かないで!」という感じではないので。

――一緒にアメリカに行く考えはないんですか?
長南 1〜2ヵ月とかだったら、べつに家で待ってますね。もし長い期間だったら……、また次も半年間行くっていうんであれば少し考えますけど。気になるのは、このままだと娘が父親の顔を忘れちゃってかわいそうかなと思って。

――そうですよぇ。でも、ご主人のブログを読むと、かなりアメリカの生活に溶けこんでますよね。英会話も独学であそこまで習得して。
長南 ちゃんと言葉が通じてるのかはわからないですけど、なんていうんですかね、日本でいうと昔のビビアン・スーみたいな。

――ビ、ビビアン・スー!?
長南 しゃべれなくておもしろい、みたいな。わかりにくいたとえですいません(笑)。

――たしか、そういうキャラクターで、現地のラジオ番組のレギュラーコーナーを持ってるんですよね。
長南 そうなんですよね。いちおう何が言いたいかは通じるけど、ちゃんとしゃべってはいないんじゃないかなと思うんですけどね。なにしろ勉強してなかったと思うので(笑)。メールとか書かせると綴りとかわかんない人だったんですよ。だからジェイソン(・“メイヘム”・ミラー)にメールを送るときも「書いて」って頼まれたりして。まあ、いまは向こうで暮らしてるから多少はわかると思うんですけど。もともと簡単な英語の綴りとかもわかんないタイプだったので、耳で覚えていったみたいなのはあるんじゃないですかね。

――そう考えるとタフですよね。しかし、アメリカって銃社会だから、そこは心配じゃないですか?
長南 でも、わたしも(チーム・)クエストの人たちとは会ったことがあって、彼の周りにはいい人たちがいっぱいいるし、その人たちの家に住んでいて、まったくの一人じゃないのでそんなに心配はしてないですね。助けてくれる人がいるっていうところで。

――まあ、心配しだしたらきりがないですもんね。
長南 そうですねえ。日本にいても殺されるかもしれないですしねぇ。


ウチの父親は孫が帰ってしまうのがさびしくて、「もう少しアメリカに行ってこい!」ぐらいに言ってますから(笑)


――へんな話ですけど、太平洋を挟んで、国際的な夫婦ケンカはしないんですか?
長南 そんなにはしないですよね。ケガして欠場しちゃったときにちょっとケンカっぽくなったってことはありますけど。思わずわたしが「何しにアメリカまでいったんだ」みたいなことを言ってしまったんですよ(笑)。

――それはずいぶんな(笑)。
長南 わたしもどうすることもできないのがよけいに悔しくて、ポロッて言ってしまって。向こうだって好きでケガしたわけじゃないじゃないですか。それでちょっとケンカっぽくなったってのはありましたけど、でもあとで考えてみたら本人が一番、悔しいだろうし、悪いことをしたと思ってすぐに電話して謝りましたけど。

――そんなことがあったんですねぇ。格闘技界にはいろんな選手がいますけど、奥さんと子どもさんをおいてアメリカに行っちゃうケースはあまりないじゃないですか。そのへん、ご実家のお父さんやお母さんはどのように捉えてるんですか?
長南 それは事前に本人の口から両親に話してますし、孫が家にいて嬉しいっていうのもあるし、ウチの父親なんて孫が帰ってしまうのがさびしくて、「もう少しアメリカに行ってこい!」ぐらいに言ってますからね(笑)。

――はっはー(笑)。
長南 今回、勝ってなかったらどういうリアクションだったかわかんなかったですけど。やっぱり試合の結果は凄く気にしてて。やっぱり口でいろいろ言っても説得力がないと思うんで、今回勝ったことで、色々伝えられたんじゃないかなと思いますけど。

――結婚されたときはまだUFCと契約されてないですよね?
長南 そうですね。

――当時はまさか、こんな生活を送るなんて想像もしてなかったんじゃないですか?
長南 でも、前からちょくちょく1ヵ月単位でアメリカには行ってて、わたしはそのあいだ、一人で待ってたりしたんで。そのときに比べたら子どももいるし、気を紛らわすことが多すぎて、寂しいとかって感じる時間もそんなにないですよね。で、もともとUFCに出たいっていうのはずっと言ってたし、アメリカにもしょっちゅう行ってたんで、そこまで抵抗はないですね。

――ホントに理想の奥さんですよね。
長南 あ、ホントですか?(弾んだ声で)。

――いや、マジメに返されてもアレですけど(笑)。
長南 すいません、ちょっと本気にしちゃいました。フフフ!

――いや、多少は本気です(笑)。いまは働かれてないんですよね?
長南 働いてないですね。

――こんなことを聞くのもなんですけども、ご主人はケガもしたこともあって、しばらく試合がなかったじゃないですか。生活のほうは大丈夫なんでしょうか?
長南 なんとかですね、無駄使いをしないように(笑)。何もなくなったとしてもしばらくは普通に生きていけるようにはしてるつもりなんですけども。

――確かに格闘家って、一寸先はなんとやらって感じですもんね。
長南 そうですね。とくにいまは子どもが小さくてわたしも働けないので、とくにここ何年かはそれを思いながらやりくりしてますけど。

――お子さんが手がかからなくなったら、今度はDREAMの広報として頑張ってもらいたいですね。
長南 いやいやいや。それは笹原さんに頑張っていただいて。

――元・上司の笹原さんとは連絡は取り合ってるんですか?
長南 たまにしてます。なんか大変そうですよね。あんまり詳しくはわからないですけど。

――グチは届いてないですか(笑)。
長南 やっぱりグチを言わざるをえないような状況なんですかね?(笑)。

――ノーコメントでございます。
長南 笹原さんって酒を飲んでこっちから聞き出さないとグチとか言ってくれないタイプじゃないですか。なので、普通にふざけたメールをやり取りしてるぐらいの感じですよ。

――それで、長南さんがPRIDEの広報をやられてた時期と比べて、格闘技の人気が落ちてきてるんですけど、そのへんはどう思われてますか?
長南 それは感じますけど、どうなんですかねぇ……。わたしが離れてるのと同じぐらいのタイミングで、PRIDEでいろいろあったじゃないですか。

――そうなんですよね。
長南 なので、人気絶頂のときって外から見てないので、そこまで差を実感できないというか、外からみたらこんな感じなのかな?っていう。テレビとかを観てても、じゃっかん格闘技の露出が減ってるなとは思いますけど。笹原さんがなんとかしてくれると思います!(笑)。

――パチンコ屋で小橋健太と遭遇してる場合じゃない、と(笑)。では、旦那さんに誌面を通じてメッセージを……って、前のインタビューのときには「車がほしい」と言われてましたよね。とくに『kamipro』を通して言うメッセージでもないんじゃないかって思ったんですけど(笑)。
長南 アハハハ! とくにメッセージっていうメッセージもなかったんで「車がほしい」って言っとけば、頑張って勝ってくれっていうメッセージも含まれてるということで。はい。フフフフ!

――じゃあ、車以外でどうぞ。
長南 本人にもこないだ、勝って気をよくしたのか「ほしいものはあるか?」って聞かれたんですけど、「とくにない」って言ってしまって。まあ……とりあえずは車ですかね(笑)。

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