国保黒石病院(黒石市)の常勤産科医が10月から1人増員し、3人となったことが9日までに分かった。勤務医を対象にした県の無料職業紹介所「あおもり地域医療・医師支援機構」があっせんしたもので、産科医は初めて。
新たに勤務したのは、弘前市出身で秋田県能代市内の病院に勤務していた30代男性産科医。
同機構は今年2月、この男性から家庭の事情により、津軽地方で勤務したいと連絡を受け、弘前大学医学部産科婦人科学講座の水沼英樹教授の紹介などで黒石病院が勤務先として決まった。
同機構としては2005年9月の発足以来、あっせんは20例目。今回は県内で深刻に不足している産科医の初の増員につながったとあって、同機構事務局の県医療薬務課は「成果は大きい。今後も本県出身の医師が古里に戻ることができる環境づくりに努める」と意気込みを見せた。黒石病院側は「各方面の協力で増員できた。充実した産科医療を地域に提供したい」と語った。