海外各紙は2日、相次ぎ社説で福田康夫首相の辞任を取り上げた。米ウォールストリート・ジャーナルは「さらばミスター・フクダ」と題する社説を掲載。首相が経済改革に果敢に取り組まなかったことを最大の失敗と指摘した。ただ、民主党も経済改革に慎重だと論じ、同党が次の総選挙で過半数を獲得すれば「自民党主導の内閣よりひどいことになるかもしれない」とした。
英タイムズは「福田首相の突然の辞任は不気味なデジャブ(既視感)をもたらした」と安倍晋三前首相の短命内閣と比較したうえで「双方とも小泉純一郎元首相の強力な改革への熱意を持続できなかった」と強調した。
英エコノミスト誌は「福田氏は個人的に軽蔑(けいべつ)していた安倍前首相さえ超えられなかった」と皮肉った。さらに今後の見通しについては、「日本の政治は今後1年、半世紀に1度の政界再編を迎えるかもしれない」と結論付けた。(20:09)