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札幌に「見えぬ活断層」4カ所 直下型地震源に 震度6強以上の恐れ(北海道新聞)よりH20.07.27紹介
札幌市周辺に、直下型地震の震源となる「伏在(ふくざい)断層」が四カ所分布している可能性の高いことが、二十六日までに明らかになった。調査した専門家は、地震が起きた場合、札幌市内の震度は最大地点で6強以上と予想している。伏在断層は地表では確認できないため「未知の活断層」とも呼ばれ、六月の岩手・宮城内陸地震などの震源は伏在断層とみられている。市は本年度中に地震被害を想定した「地震ハザードマップ」を作り、避難体制の整備を急ぐ考えだ。
札幌市の「地震被害想定委員会」(委員長・鏡味洋史北大名誉教授)が、伏在断層が地下に存在するとみた背斜地形は《1》野幌背斜(北広島市南東部から江別市中央部)《2》月寒背斜(札幌市南区東部から同市東区南部)《3》茨戸背斜(同市北区北部から石狩市南部)《4》西札幌背斜(札幌市西区の山間部から石狩市の石狩湾新港)。
断層が地表に現れる活断層と違い、伏在断層は地震が起きて初めて存在が分かることが多い。同委員会委員の岡孝雄・道立地質研究所地域地質部長によると、伏在断層は海外では以前から知られていたが、国内では都市直下型地震の阪神大震災後、原因となった活断層調査が全国で進む中で危険性が注目され始めた。しかし「ボーリングなど多額の費用がかかり、全国的に解明は進んでいない」という。
最大震度6強を記録した岩手・宮城内陸地震や二〇〇四年十月の新潟県中越地震はこの伏在断層が震源とみられている。活断層も伏在断層も地震の周期は数千−数万年とされ、いつ発生するか予測は困難なのが現状だ。
札幌市は〇一−〇四年度にかけて、特殊車両で地面に人工的な振動を与え、地層や岩盤から跳ね返る波のデータを採取するなどし、地下構造を調査した。
この結果などを、地震被害想定委員会が昨年から今年にかけて分析。同市周辺で、過去に周期的に地震を繰り返して丘陵になったと考えられる背斜地形四カ所を確認、地下に伏在断層がある可能性が高いと指摘した。
四カ所の背斜はいずれも南北に伸び、長さは約八−二十キロ、伏在断層は平均約十キロの深さにあると推定。断層の規模や地盤などから地震が発生した場合のマグニチュード(M)は7前後、札幌市内の震度は最大地点で6強以上と予想している。
現在の市の地震想定被害は一九九八年度策定で、札幌の真下に活断層があると仮定し、死者二百四十人などと予想している。
札幌市は今後も調査、分析を進め、九月の防災会議でさらに詳しい伏在断層の大きさや位置を公表。来年三月までに、伏在断層による地震発生時の震度分布や被災家屋数などをハザードマップにまとめる。
札幌の東側を南北に走る活断層の「石狩低地東縁断層帯」(美唄市−胆振管内安平町)も、今回初めて想定される震源として盛り込む考えだ。
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