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都内の病院、過半数が黒字に−都病協調査

 昨年の東京都内における黒字病院の割合は約54%で、前年の約40%から14ポイント増え、半数を超えたことが、東京都病院協会(都病協、河北博文会長)による「病院経営調査」で明らかになった。07年4月には診療報酬の引き下げが実施されているが、こうした中で病院の経営改善が進んでいることを示す結果になった。都病協では、病院現場の努力の結果とみている。

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 調査結果によると、「総支出」に対する「総収入」の割合は03年91.4%、04年96.0%、05年94.6%、06年94.2%といずれも赤字だったが、07年には102.9%と黒字に回復。また、07年の「医師一人当たりの医療収入」は863万円で、06年の740万2000円から122万8000円伸びた。これらに伴い、黒字病院の割合は06年の39.7%から07年には53.8%に増えた。

 07年の収支状況を病床規模別に見ると、「500床以上」と「99床以下」で黒字の割合が高いのに対し、「200−499床」の中規模病院の苦戦ぶりが目立っている。また、病床種別では「一般病床のみ」の病院で経営改善が認められる一方、「療養病床のみ」では急速に悪化していた。
 開設主体別では、「公立・公的」で給与費の低下や収支率の改善が進んでいた。給与費は「医療法人」で最高だった。

 病院全体として経営改善の傾向が認められた点について、都病協では「病院現場による努力の結果ではないか」としている。ただ、「赤字病院(の割合)が6割から5割になった程度で、経営状況の悪さは相変わらず」とも指摘している。
 99床以下の中小病院で経営改善が進んだのは、診療内容の得意分野への特化が進んだ結果とみている。

 病院経営調査は2000年から実施しており、今回は03−07年の推移をまとめた。全日本病院協会が実施した調査のうち、都内の回答病院のデータを都病協に提供。その中から都病協が対象病院を選定して同様の調査を実施した。


更新:2008/10/09 15:08   キャリアブレイン


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