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A1:独島ロゴで疾走チーム・コリア、総合8位

 排気量4500cc、600馬力、最高時速300キロを超えるフェラーリ・エンジンがゆっくりと音を立てた。国を表すさまざまな形や色のマシンは、耳をつんざくようなごう音を発し、サーキットを疾走した。

 白をベースに赤と青が入ったマシンも力強くサーキットに進入した。マシンの後方ウイングの前面には「独島(日本名:竹島)はわが領土」「大韓民国」というロゴが鮮明に映っていた。「コリア、コリア・チーム、スタート」というアナウンサーの放送がサーキットに鳴り響いた。21年のモータースポーツの歴史を持つ韓国が、世界最高クラスの大会に初めて姿を現した瞬間だった。

 「モータースポーツのワールドカップ」A1グランプリの2008-2009シーズンがオランダ・ザントフールトで4日(韓国時間)に開幕した。韓国代表の「A1チーム・コリア」はこの日の予選、17カ国中15位と辛うじて5日の本戦に進んだ。だが、180キロの距離を競うフィーチャーレースでは7位に浮上した。大会総合順位は8位。韓国チームは大会初参加で4ポイントと賞金2万5000ドル(約260万円)を獲得するという番狂わせを演じた。フィーチャーレース1位のフランスは15ポイントと賞金20万ドル(約2100万円)を獲得した。

 1993年、パリ-ダカール・ラリーに出場するも完走に失敗した韓国。その際のドライバー、ファン・ウンギ(57)の息子で、A1チーム・コリアのメーンドライバーのファン・ジンウ(25)は、父親の無念を晴らすことができた。

 A1グランプリは、国際モータースポーツ大会のうちで唯一の国別対抗戦。4回目の今季は24カ国が参加。ザントフールト大会には17カ国が参加した。大会別の賞金は総額100万ドル(約1億円)。来年5月まで10回の大会が予定されている。レースは、スプリントレース(24分走行)とフィーチャーレース(180キロ走行)の2ヒート制。

 A1チーム・コリアを運営するグッド・イー・エム・ジーのイ・ヒョクス代表とオーナーのキム・ジョンヨン氏は、有名デザイナーのイ・サンボン氏にデザインを依頼。開幕日に、ハングル紋様が施された「ハングル・ファッション」のユニホーム、ヘルメット、車両を披露した。キム・オーナーは「米国留学時代、不本意にも韓国の歴史を日本の本でしか知ることのできなかったことを振り返り、『独島はわが領土』パフォーマンスを計画した」と語った。

ザントフールト=キム・サンミン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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