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ウォン安と資金調達難、苦境に立つ企業(上)

 米国発の金融危機に伴うウォン安と金詰まり現象の火の粉は韓国企業全体に降りかかっている。外国為替市場に供給されるドル資金が通常の半分に減少し、ドル資金の確保が困難となったことに加え、銀行の融資制限で市中の資金調達源が断たれ、企業の資金担当者は頭を抱えている。

 特に原材料の輸入比率が高い企業や通貨オプション取引で損失を出した中小企業はウォン安と資金難という二重苦に直面している。造船業界も上期だけで3兆ウォン(約2300億円)を超える為替差損を計上するなど、為替被害の影響圏内に入った。

◆市中への資金供給ストップ

 仁川市の携帯電話部品メーカーM社は、銀行から借り入れた担保融資5億ウォン(約3800万円)の返済期限が先月下旬に到来したが、期限延長を拒否された。年10%の金利を支払うと言っても、銀行の支店長は「本店審査を経なければならず難しそうだ」と答えるばかり。年初時点で年8-9%だった社債金利も最近は12%まで急激に上昇し、それでも買い手が付かないため、M社は社債発行を断念した。

 M社関係者は「通貨オプションで月4億ウォンほどの損失が出る中、信用収縮で資金難まで深刻化している。現在は輸出代金で何とか持ちこたえているが、欧米の景気が後退し、輸出まで減少すれば対策はおぼつかない」と話した。

イラスト=イ・ドンウン記者

方聖秀(パン・ソンス)記者

李性勲(イ・ソンフン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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