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「目が見えるようになったのは偉大な将軍様のおかげ」

ネパール医師の無料開眼手術後に

 北朝鮮で昨年の夏にあった出来事だ。開眼手術を受けた約1000人の視覚障害者たちが、一斉に目を覆っていた包帯を取った。23歳の女性は目を開けた瞬間、横にいた父親に抱きついて喜び、そしてすぐさま「偉大な将軍様のおかげです」「将軍様にお礼を申し上げなければなりません」と口にした後、故金日成(キム・イルソン)主席と金正日(キム・ジョンイル)総書記の写真の前に進み出て、「偉大な領導者金正日元帥様、本当にありがとうございました」と感謝の言葉を述べ、ひざまずいて礼をした。

 この場面は、米国のケーブルテレビ局、ナショナル・ジオグラフィック・テレビが5日夜に放送した、北朝鮮に関する1時間のドキュメンタリー番組で紹介された。同局の放送スタッフは、ネパールで低所得層の視覚障害者のために無料で開眼手術を行い、マグサイサイ賞を受賞したサンドゥク・ルイト博士のグループの一員になりすまして北朝鮮に潜入し、隠しカメラで北朝鮮各地のありのままを撮影した。ルイト博士のグループは10日間にわたり、約1000人の視覚障害者たちに開眼手術を行った後、彼らを1つの部屋に集めて一斉に包帯を取った。

 白内障で10年間前を見ることができなかった高齢の女性はその時、「目が見えるようになったら一番見たいものは何か」という質問に対し、すぐさま「偉大な指導者の写真です。10年間将軍様にお会いできなかったからです」と答えた。

ワシントン=崔宇晢(チェ・ウソク)特派員

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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