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【群馬】医療過誤で県が賠償 県議会決算特別委で2008年10月9日 県立がんセンター(太田市)で二〇〇五年十月、入院中だった七十代の男性が手術後に鎮静剤を投与された後に意識不明となった医療事故について、県は八日の県議会決算特別委員会で、男性の遺族に賠償金として約四千三百八十万円を支払うことを明らかにした。 男性は食道がんの治療のためセンターに入院。食道の全摘手術を受け、その後点滴のチューブを引っ張るなどの興奮状態が続いた。男性は鎮静剤を持続的に投与され、意識不明となり、今年一月に死亡した。 第三者機関の県立病院医療事故調査委員会は〇六年四月、報告書でセンター側の過失を指摘。県は遺族との協議で賠償金の支払いに合意した。 決算特別委で、県は「男性に対する処置は適切だったとは言えない」として事故の責任を認めた。 一方、県は同センターの新病棟建設などの影響で、県立病院事業の〇七年度決算の赤字が約二十五億円に上る見通しを説明。「公的医療の質を継続的に維持できるよう、経営改善に全力を挙げる」とした。 (中根政人)
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