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鹿児島の市民団体が訪朝 「すべてが感動的」

万寿台の丘で記念撮影

 「鹿児島県出水市日朝友好協会」訪朝団(団長=小田原章会長)のメンバーら17人が朝鮮対外文化連絡協会(対文協)の招請により9月8〜10日、朝鮮を訪問した。

 今回の訪朝は、朝鮮建国60周年を祝うとともに、日本メディアの影響により会員の中に残っている朝鮮に対するマイナスイメージを取り除き、真の日朝友好親善運動を展開するきっかけを作る目的で行われた。

 訪問期間、メンバーらは万寿台の金日成主席の銅像に花束を捧げたほか、平壌市内を見て周った。9月9日には、朝鮮建国60周年に際して行われた労農赤衛隊の閲兵式と青年たちのたいまつ夜会などの記念行事にも参加した。

 また、対文協日本局の黄虎男局長をはじめとする関係者らと二度にわたって懇談会を持ち、日朝関係や朝鮮の自主的平和統一に関する問題について意見交換した。

 一行はとくに、「日本の皆さんは、2002年9月の朝・日平壌宣言で日本と朝鮮は何を約束し、朝鮮がその約束を守るためにいかに誠実な対応をとってきたのか、それに対して日本当局がなぜ拉致騒動と朝鮮バッシングを狂ったように繰り広げているのかを冷静に見極める必要がある」「訪問中、自分の目で見て耳で聞いたことを、日本の皆さんに正確に伝えてほしい」という黄虎男局長の言葉に、胸に何かが突き刺さる思いで聞き入っていた。

100万円で制作した祝旗

 一方、メンバーらは全会員が集めた100万円で制作した朝鮮建国60周年記念祝旗を黄虎男局長に贈呈した。

 小田原章会長は、「4回目の訪朝だったが、今まで以上に日朝友好親善に取り組む決意を新たにすることができた。民間レベルではあるが、日朝平壌宣言をよく理解しその内容をより多くの日本人に知ってもらい、日本が平壌宣言を誠実に履行するよう働きかけていかなくてはならない」と語った。

 今回が2回目の訪朝となった三反田悟さんは、「平壌に到着した初日の夜に、朝鮮の人々が誕生日のお祝いをしてくれた。自分自身も忘れていたのに、朝鮮の人々は心優しく義理深い。私たち日本人は日本の報道に惑わされることなく、もっと身近な交流を深められるように努力していかなければならない。そのためにも、日本は経済制裁を早く解除すべきだ」と感想を述べた。

 インターネットテレビ局オーナーの福崎一美さんは、「平壌を初めて訪問し、驚きと衝撃に頭を打たれる思いがした。日本の報道から得ていた朝鮮のイメージはすべて間違っていた。見る物や聞くこと、平壌の人々の対応などすべてが感動的だった。対文協の黄局長は私の仕事にも興味を示してくれて、さまざまな面で話ができた。私は、自分が見て聞いて感じたことを正確に世界に発信していきたい。そして日朝国交正常化の実現に寄与したいと思った」と力強く語った。

 一行は、来年、再来年もまた訪朝することを固く約束し、帰途についた。

 同協会会員の訪朝は2002年4月、2005年8月、2007年8月についで今回で4回目。出水市からは6年間で延べ45人の協会会員らが訪朝した。【鹿児島支局】

[朝鮮新報 2008.10.8]