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【ロンドン 10月5日 IANS】英国民すべてのインターネット閲覧、電子メール送受信、通話の記録を保存・監視するためのデータベースが構築される？―英政府はプロジェクト実施のため、最高で120億ポンド（約2兆2000億円）の予算をつぎ込む予定だという。英紙サンデー・タイムズが伝えた。

「Interception Modernisation Programme（通信傍受を“現代化”するプログラムの意）」と名付けられたプロジェクトは、テロ行為や増加傾向にある犯罪を防ぐのが目的とされる。英政府はプロジェクトを担当する政府通信本部（GCHQ）に対し、「第1段階」用の予算として、すでに10億ポンド（約1800億円）を割り当てているという。

　英内務省は正式な決定はまだ下されていないとしているが、複数の情報筋がプロジェクト実施について大筋で合意に達していることを明らかにしている。

　プロジェクトでは国内の二大インターネット・携帯電話事業会社、BTとボーダフォンのネットワークを経由するインターネット閲覧、電子メール、通話をライブで監視するため、装置などは膨大な数にのぼる見通し。

　一方、インターネットユーザー数はBTだけでも約500万人におよび、けた外れに大規模なものになる“監視システム”の安全性を懸念する声も上がっている。昨年は年間約570億通のテキストメッセージが送信されており、単純に計算しても、毎秒1800通を監視しなければならないことになる。

　影の内相を務める野党保守党のドミニク・グリーヴ氏は、「国民による議論を経ないまま通信を傍受するプロジェクトを進めてしまえば、大きな悪意ととらえられても仕方ない」と批判している。

　現在、英国では内務省の命令を受け、情報機関MI5が一部の電子メール等の監視を行っている。プロジェクトの詳細については来月、女王エリザベス2世の施政方針演説で明らかになる予定だという。(c)IANS


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