四国がんセンター(松山市)で1986年に胆のう除去の開腹手術を受けた際、医師が腹部内にタオルを置き忘れたまま縫合したため約20年後、肝機能障害などを引き起こしたとして、松山市の主婦(61)が6日までに、同病院に対し慰謝料など約2800万円の支払いを求める訴えを松山地裁に起こした。
同センターの大庫隆雄事務部長は「タオルの置き忘れの事実はあった。今後の対応は上部組織と相談して進める」としている。
訴状によると、女性は胆石の治療のため同年10月24日から同病院に入院。11月7日に胆のう摘出手術を受けた。女性は手術直後から腹部の違和感や体のだるさを感じていたが2006年3月、腹部の痛みがひどくなり、同4月3日、別の病院で受診した際、腹部にタオルが残存していることが判明した。