長崎大学(斎藤寛学長)が、付属小中学校や病院などの教諭や医師、学部の教授らに適正な残業代を支払っていなかったとして、長崎労働基準監督署から是正勧告を受けていたことが6日分かった。不払い額は過去2年分だけで約7300万円に上り、同大は10月分の給与に上乗せして支払うと共に、今月末までに改善策を同労基署に報告する方針。
同大は、独立行政法人化後の05年にも2度、残業代不払いについて是正勧告を受けている。
同大によると、今年5~6月に同労基署の立ち入り検査を受け、7月に2年間の不足分を支払うよう指導された。不足額の内訳は、付属小中学校などの教諭に計約3900万円、付属病院の医師、看護師らに計約2900万円、学部教員に計約470万円。
勤務時間外の手術が残業時間として算入されていなかったことなどが原因。同大は「制度を検証し、適正に対応したい」と話している。【阿部弘賢】
〔長崎版〕
毎日新聞 2008年10月7日 地方版