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緒形さんとの20年…映画評論家・垣井道弘さん語る

最期まで“仕事の鬼”だった

 緒形拳さんを20年にわたって取材し、『緒形拳を追いかけて』(ぴあ刊)の著書もある映画評論家、垣井道弘さんが、故人との思い出や秘話を夕刊フジに語った。

 亡くなったことは全く知らず、びっくりしました。

 最後に会ったのは1年ぐらい前で、その後も電話で話もしたが、元気な様子で、仕事への意欲がこちらにも伝わってきた。

 つい最近、事務所のほうからドラマ「風のガーデン」(フジテレビ系、10月9日スタート、木曜午後10時)の撮影が無事終わったという連絡がメールで来たばかりだった。

 最近はテレビの仕事が続いていて、NHKのスペシャルドラマ「帽子」、「風のガーデン」はどちらも気に入っていた。最期まで“仕事の鬼”だった。

 緒形さんと親しくなったきっかけは、1985年の映画「MISHIMA」。ロサンゼルスでの撮影に密着させていただいた。

 現場での緒形さんはすごく存在感があって、近寄りがたかったが、撮影が終わると、気さくで細かいことは気にしない。「ガムちょうだい」「アメならありますよ」といった会話をしたりして、仲良くさせていただいた。

 緒形さんは、いかにも演技っぽい演技をせず、どんな役でも生き生きと、リアルに演じていた。日本では比較する人物はいないぐらいだ。

 忘れられない作品はたくさんあるが、「鬼畜」「復讐するは我にあり」「楢山節考」「火宅の人」…。あのころが俳優・緒形拳として、気力も体力も充実した時期だったと思う。

 外国映画に出ても、「オレは日本でがんばるよ」とおっしゃっていた。自分のフィールドで納得できる仕事をしたいと考える方だった。

 同じ俳優の道を選んだ息子さんたちのことを実はすごく気にしていたが、家族のことは人前で話したがらなかった。

 緒形さんに対して、怖いイメージを持っている人は多いが、緒形さんは大変な照れ屋。息子さんの自慢話は絶対に嫌で、思っててもしたくないという感じだった。

 一昨年からは、新たなライフワークとして一人芝居にも取り組むようになっていた。80歳になっても、85歳になってもやりたいと思っていた。とにかく仕事のことが好きな方。今はとても残念です。(談)

 【主な映画】

 年 作品名

 60 遠い一つの道

 73 必殺仕掛人・梅安蟻地獄

 74 砂の器

 78 鬼畜

 79 復讐するは我にあり

 81 ええじゃないか

 82 野獣刑事

 83 楢山節考

 83 魚影の群れ

 85 MISHIMA

 85 薄化粧

 86 火宅の人

 87 女衒

 89 社葬

 89 座頭市

 91 大誘拐

 92 継承盃

 92 おろしや国酔夢譚

 93 国会へ行こう

 95 さよならニッポン

 96 ピーター・グリーナ  ウェイの枕草子

 99 流☆星

 99 あつもの

 02 歩く、人

 05 隠し剣 鬼の爪

 05 蝉しぐれ

 06 長い散歩

 06 武士の一分

 08 ゲゲゲの鬼太郎−千年呪い歌

 【主なテレビドラマ】

 年 作品名

 65 大河ドラマ 太閤記

 69 豆腐屋の四季

 72 必殺仕掛人

 79 阿修羅のごとく

 81 タクシーサンバ

 82 大河ドラマ 峠の群像

 85 破獄

 87 炎の料理人・北大路魯山人

 96 命捧げ候

 00 手塚治虫劇場−カノン

 01 聖徳太子

 03 タイムリミット

 03 ブラックジャックによろしく

 03 エ・アロール

 04 ひまわりさん

 04 人間の証明

 05 瑠璃の島

 07 大河ドラマ 風林火山

ZAKZAK 2008/10/07

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