金総書記重病説:8-10日が最大の山場か
8日には金正日(キム・ジョンイル)労働党総書記就任11周年、9日には核実験から2周年、10日には労働党結成63周年を迎える。このように北朝鮮を代表する政治イベントが今週末にかけて集中しており、これは北朝鮮の内部情勢を探ることができる手掛かりとなっている。特に、金総書記が今週末にかけての式典に姿を現すかどうかに関心が注がれている。もし金総書記が姿を現さない場合、健康異常説の拡散に拍車が掛かることは避けられない。
さらに先週、米国務省のヒル次官補の訪朝を通じて北朝鮮の核問題をめぐる本格的な交渉が行われており、今週が核問題解決のための大きな山場となる可能性がある。
今月4、5日、北朝鮮のメディアが金正日総書記の写真や動画を一切挿入せず、一方的にサッカーの試合についてだけを報じたが、韓国政府は6日に「金総書記が実際にサッカーの試合を観戦したかどうかについては、まだ確認することができていない」とした。時間がたてばたつほど、北朝鮮の報道は、むしろ金総書記の健康異常説を自然と拡散させてしまっているとの見方がある。
政府の高位当局者は同日、金日成(キム・イルソン)総合大学の創立記念日(1日)に前後して校内で体育行事が行われた形跡は見られず、平壌の主な競技場ではサッカーの試合も開催されなかった、と発表した。そのほかの当局者は「別荘などに選手20人余りを集めて試合をしたり、録画したビデオテープを見たりした可能性がある。金総書記の健康状態は完全ではないようだ」と話した。
北朝鮮専門家たちの間では、金総書記が8-10日の行事のうち一つを選んで姿を現す可能性があるとの意見が多い。今回、金総書記の健在ぶりを誇示することができなければ、健康異常説がとりとめないほど拡大してしまう恐れがあるからだ。
一方、核問題をめぐる交渉も今週重大な局面を迎える見込みだ。北朝鮮の立場を代弁している在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)の機関紙「朝鮮新報」は6日、ヒル次官補の訪朝記事で「朝鮮(北朝鮮)は今回、外交窓口と軍隊が米国に最後通達を行った。米大統領選挙(11月4日)を控えて時間が差し迫っているだけに、大胆で画期的な解決策が提示された可能性があり、ブッシュ政権が積極的な姿勢を見せるなら、突破口が開かれるだろう」と報じた。
これについて、政府当局者は「近く米国が北側の提案に対する立場を決め、ブッシュ政権が最後の米朝直接交渉に乗り出す可能性もある」と話している。
安勇炫(アン・ヨンヒョン)記者
イム・ミンヒョク記者
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