「研修病院見学は公用車で」に反応なし 秋田県医師確保対策の一環として、秋田県は、臨床研修病院の見学で来県する医学生を対象に公用車での送迎サービスを始めたが、これまでのところ利用者はゼロ。医学生の利便性を配慮した秋田ならではの“おもてなし”だったが、問い合わせさえない状態が続いている。「病院見学・県内アクセスサービス」では、見学に訪れる全国の医学生が、秋田大病院など県内計14カ所のうち複数の病院を回る際、駅や空港から公用車を使って現地を訪問できる。 県側が送り迎えや病院訪問のスケジュール調整も行い、希望があれば観光名所への案内も行うことにしている。これらは無料で、県は8月半ばに態勢を整えた。 サービスのきっかけは7月、東京で開催した臨床研修病院合同説明会。秋田県内の病院に関心を寄せた医学生が多数いたことから、夏休みを利用して来県する医学生の利用を見込んでいた。サービス開始に当たって、合同説明会で連絡先を知らせてくれた医学生約70人に情報提供するとともに県のホームページでもPRに努めた。 これに対し、全く反応はなし。これを受け、当初は夏休み期間に当たる9月中旬ごろまでの1カ月間のサービスと考えていたが、継続することにした。 県医務薬事課医師確保対策推進チームは「医学生は個別に病院見学を行っているようだが、広い県内を効率的、経済的に移動するのに便利なので気軽に利用してほしい」と説明。「このサービスで本県への研修医生が増えるとは考えていないが、医師確保に向けてでき得るサービスを整えるのがこちらの使命」と強調している。
2008年10月07日火曜日
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