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世界の金融市場は依然緊張、動向を注視=杉本財務次官

 【東京 6日 ロイター】 杉本和行財務次官は6日の定例会見で、米国の金融安定化法が3日に成立したことを受け、米・世界経済の安定に資するとの期待感を表明したが、世界の金融市場は依然として緊張が続いているとして「市場動向を注視し、内外当局と連携して適切に対応していきたい」と述べた。

  杉本次官は、米金融安定化法を「米金融システムの流動性と安定性を回復させることを目的とした重要な法律」と位置づけ、「米国の市場および金融情勢は引き続き不安定な動きを見せているが、法律に盛り込まれた措置が速やかに実施されることで、米国および世界経済の安定につながることを期待したい」と語った。

 その上で、日本としては「緊急総合対策を着実に実施していくことが最も重要。これに伴う補正予算を早急に成立させることが必要だ」と語った。

 米金融安定化法の成立にもかかわらず、6日の東京市場では株安・ドル安が進行するなど世界的に金融市場の不安定な動きが続いていることについて杉本次官は「世界の金融市場は依然として緊張が続いている。高い警戒水準維持しつつ、金融市場の動向を十分に注視するとともに、内外の関係当局と緊密に連携を取りながら、適切に対応していきたい」と語った。

 米国発の金融危機を受け、日中韓がアジア共同基金の設立を検討しているとの一部報道については「承知していない」とし、「世界の金融市場の変動がアジア域内の金融・経済に与える影響についても、当局間で連携を行っており、引き続き注意深く見守りたい」と述べた。

 また、緊急経済対策に盛り込まれた定額減税の財源として、財政融資資金特別会計の準備率の超過分を活用してはどうかとの指摘があることについて杉本財務次官は、2009年度概算要求で同特会から超過額として3兆円程度の国債整理基金特別会計への繰り入れを計上しているとした上で、「積立金・準備金は一時的な財源の性格を持っており、そうした性格を踏まえた検討が必要」と語った。

 (ロイター日本語ニュース 伊藤 純夫記者)

2008/10/06 18:38

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