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透析専門病院で医師ら16人一斉退職 大阪・堺 (2/2ページ)
このニュースのトピックス:病気・医療
関係者によると、同病院を運営する医療法人「長寿会」の経営権をめぐり、元理事長で長寿クリニック常勤医師の近畿大医学部元教授(70)と法人理事が対立。元教授は平成18年9月に理事長を解任されたが、その後職務停止無効を求めて大阪地裁に提訴し、この理事らを背任や有印私文書偽造罪などで大阪府警に刑事告発した。
高橋計行院長は「内紛に反発する(元教授側の)職員らが一斉に退職を決めたようだ。患者に迷惑をかける事態となり、大変申し訳ない」と陳謝。理事の一人は「後任の医師やスタッフの確保に奔走しているが、将来的な見通しはまだ何もたっていない」と話す。
府医療対策課の木場康文課長補佐は「患者の転院が避けられない情勢となり非常に残念だ。経営陣の内紛が発端とはいえ、地域医療の崩壊にもつながりかねず、静観はできない」として近く行政指導に乗り出す方針だ。
長寿クリニックは10年10月、総合透析センターを整備した腎臓病専門病院として開院。透析ベッドを86床を設置しているほか、全国最大規模の在宅透析の支援センターとして知られる。