記事入力 : 2008/10/05 11:34:02
【コラム】為替投機勢力との戦い、長期戦の覚悟を(下)
為替投機勢力は恐るべき火力を備えている。1992年から93年にかけての欧州通貨危機では、英国、フランス、イタリアのような先進国も彼らの攻撃にお手上げだった。最善の戦略は攻撃自体を放棄させることで、そうするためには韓国が弱点を見せてはならない。既に為替投機勢力との水面下の神経戦が始まっている。
政府が保有する外貨の実弾は決して少なくはない。韓国の外貨準備高は世界6位だ。普段ならば外貨準備高は2400億ドル(約25兆2800億円)で十分だ。しかし、現在は平常時の計算は通じない。国際市場からのドル調達が断たれた状態で、国全体が外貨準備という唯一の命綱に依存しているからだ。
市場関係者は政府が外貨準備をどれだけ使ったかをチェックするため、毎日のように計算機をたたいている。政府が市場介入を行うたびに、何十億ドル使ったという計算がすぐに出る。政府は隠そうとしても隠せない。政府は財布を開けた状態でポーカーゲームをしているようなものだ。
市場では「外貨準備高の逆説」が生まれた。政府がドル資金を放出することが好材料であると同時に悪材料にもなる。市場は政府がドル資金不足を解消してくれることに喜びながら、一方では不安視している。時間がたてばたつほど、「目先の喜び」より「未来の不安」のほうが大きくなる。
終わりが見えない金融の冬。政府は長期戦を覚悟すべきだ。外貨を放出しなければ、為替レートの上昇とドル資金の枯渇で大きな苦しみを生む。しかし、為替投機勢力との一戦を考えると当面の苦痛は耐えざるを得ない。耐えて、そして節約して、この不吉な酷寒期をしのぎ切らなければならない。
朴正薫(パク・ジョンフン)経済部長
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) 2008 The Chosun Ilbo & Chosunonline.com>
- 【コラム】為替投機勢力との戦い、長期戦の覚悟を(上) 2008/10/05 11:33:57
- 【コラム】為替投機勢力との戦い、長期戦の覚悟を(下)
2008/10/05 11:34:02
- 【コラム】為替投機勢力との戦い、長期戦の覚悟を(上)
2008/10/05 11:33:57
- 【コラム】盧武鉉流「相手の立場で考える」(下)
2008/10/04 16:06:35
- 【コラム】盧武鉉流「相手の立場で考える」(上)
2008/10/04 16:05:47
- 【萬物相】うつ病による自殺
2008/10/04 11:40:38
- 【10月4日】頼もしい支援者?
2008/10/04 08:10:33
- 【社説】「海物語」以降、1600まで増えた賭博サイト 2008/10/04 08:02:12
- 【コラム】中小企業の危機脱出に向けた真の解決策(下)
2008/10/03 17:09:52
- 【コラム】中小企業の危機脱出に向けた真の解決策(上)
2008/10/03 17:09:35
- 【社説】盧前大統領、最近自信を取り戻したのですか 2008/10/03 16:00:49