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【光市母子殺害判決の要旨(2)】「初対面で真実を話すのは不自然」 (1/4ページ)
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《4》被告人の新供述の信用性および第1審判決の事実認定に対する弁護人の主張について
(1)被告人が当審公判で旧供述を翻して新供述をするに至った理由などとして述べるところは、以下のとおり要約できる。
(ア)検察官の取り調べで、被害者とセックスしたことを、自分はレイプと表現せず、エッチな行為と話し、レイプであると決めつける検察官と言い争いになった。
レイプ目的がなかったとあまりにも言い張るのであれば、死刑という公算が高まる、生きて償いなさいと言われて、検察官が作成した供述調書に署名した。
また、供述調書に不服などがあれば、後で供述調書を作成してもらえると約束した。その約束があったので、殺すつもりや強姦するつもりがあったという供述調書の作成に応じた。
捜査官に押しつけられたり誘導されたりして、捜査段階の供述調書が作成された。
(イ)第1審で真実を話すことができなかった。人をあやめてしまっている事実や姦淫している事実は、自分自身がしたことでもあり、殺害や強姦の態様などが裁判の結果に影響するという認識は全くなかった。
また、弁護人との事前打ち合わせが十分でなかった。弁護人に対し、強姦するつもりはなかったと話したが、通常この事件は無期懲役だから、死刑になるようなリスクがある争い方はしない方がいいと言われた。
弁護人に対し、殺すつもりがなかったと言うことができなかった。姦淫した理由が性欲を満たすためと述べたのは、生き返らせようと思って姦淫したと言うと、ばかにされると思ったからである。
(ウ)差し戻し前控訴審の弁護人に対し、犯行態様や計画性などが、第1審判決で書かれている事実とは違う、強姦するつもりはなかったというところを、どうにかしてもらえないかということを伝えた。
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