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【光市母子殺害判決の要旨(1)】「被告人が、自己のした行為をどのように考えているのかが重要」 (4/4ページ)
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(2)被告人は、家裁での審判において、本件殺人、強姦致死、窃盗の各事実は間違いない旨述べた。
(3)被告人は、第1審において、本件公訴事実を全面的に認める供述をし、遺族に対する謝罪の言葉を述べた。
(4)被告人は、差し戻し前控訴審においては本件各犯行について供述していない。
(5)上告審においても、平成16年1月5日に提出された答弁書をみる限り、第1審判決が認定した罪となるべき事実を争っていなかった。
しかし、平成17年12月6日、公判期日が指定された後、安田弁護士および足立弁護士を弁護人に選任した旨の届け出がなされ、それまでの弁護人2名が辞任したところ、安田弁護人ら作成の平成18年3月7日付弁論期日延期申請書には、被告人から、強姦の意思が生じたのは被害者殺害後であり、捜査段階および第1審公判の各供述は真実と異なるという申し立てがあった旨記載され、また、同弁護人らは、その作成に係る弁論要旨、弁論要旨補充書等において、本件各殺害行為の態様は判決が認定した事実と異なるなどとして、差し戻し前控訴審判決には著しく正義に反する事実誤認がある旨主張した。
そして、上告審に提出された被告人作成の同年6月15日付上申書にも、これら弁護人の主張と同趣旨の記載がある。
=判決要旨(2)へ続く
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