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造船・鉄鋼の好景気は終わったのか(下)

◆危機感が漂う鉄鋼業界

 鉄鋼不況の震源地は中国だ。中国では北京五輪直前の7-8月に主要鉄鋼製品の価格が一斉に10-15%下落した。世界的な景気停滞に伴う輸出不振と不動産価格の急落で建設、自動車、機械、家電など主要業種の鉄鋼需要が大きく減少したためだ。欧米市場の主要鉄鋼製品価格も過去2カ月で10-15%下落した。

 世界の鉄鋼メーカーは相次いで減産に乗り出している。鉄鋼世界最大手のアルセロール・ミッタルが10-12月期に15%減産計画を明らかにしたほか、日本の主要鉄鋼メーカーもそれぞれ10-20%の減産を計画中だ。中国鉄鋼最大手の宝鋼集団も8月と9月に値下げに踏み切ったのに続き、減産を検討中だ。

 韓国の鉄鋼メーカーにも危機感が漂っている。サムスン証券によると、韓国に輸入される中国製ホットコイルの輸入価格は7月の1トン当たり1063ドル(約11万1900円)をピークに下落し、今月に入ってからは800ドル(約8万4200円)にまで落ち込んだ。

 現代製鉄の関係者は「中国の内需減少で安価な中国製品が大量に韓国に流入すれば、ただでさえウォン安で原料価格が上昇する中で、鉄鋼業界は大きな困難に直面しかねない」と懸念を示した。

 宝鋼集団の徐楽江董事長は最近、世界の鉄鋼業界の状況と関連し、「鉄鋼業の高速成長時代は既に過ぎ去った」と述べた。一方、サムスン証券アナリストのキム・ギョンジュン氏は「欧米の景気低迷で当面は困難な状況だが、新興開発途上国の需要は今後も存在する。1-2年間の一時的な調整を経て、再び好転するのではないか」と話した。

崔有植(チェ・ユシク)記者

金承範(キム・スンボム)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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