いじめ研究室 人間関係の秘訣
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●他人の自己重要感を満たす

他人からバカって言われたら腹が立ちますよね?
相手が上司だろうと、同僚だろうと、後輩だろうと、恋人だろうと、親・兄弟だろうと関係なく、腹が立つハズです。
どうして腹が立つのでしょうか?
 
それは、人は誰しも自分が重要な人間であるという自己重要感を持っているからです。

言い換えれば
「自分は優秀な人間である」
「自分は才能のある人間である」
「自分は器の大きい人間である」
「自分は他人から好かれる人間である」
「自分は正しい人間である」
こういった気持ちですね。

ね? あなたも持っているでしょ? 
いや、別に恥ずかしがることはありません、それがふつうなのです。
 
でもこういった認識は、他人の評価に基づいているため不安定です。
いくら自分自身を優秀な人間だと思っても、正しい人間だと思っても、
他人が認めてくれなければ幻想と一緒なのですよ(汗)。

自己重要感を満足させるため、人は分野は違えども成功することを目指します。
成功すれば他人から評価され、自己重要感を満足させることができるからです。


もし、ここで失敗したすると、自分は重要な人間であるという自己重要感が傷つくので落ち込みます。

しかし、なにかで成功する、人から評価されるというのは非常に難しいのですね。
なにしろ、とてもつない努力を要します。努力しても必ず成功するなんて保証はありません。
  
そのため、多くの人は自己重要感を満足させるためとても安易な道をたどります。
それが他人を中傷する、批判する、悪口を言うという手段です。


「あいつバカだ」
と言って、相手を貶めれば、相対的に相手より自分の方が利口になったように思えます。
自己重要感を高められるわけです。

「あんな政策をして、あの政治家は脳みそにボウフラが湧いているに違いない」
と、大物政治家の手腕を批判すれば、その政治家より頭が良くなったように思えます。
自己重要感が高められるわけです。

しかし、こういった中傷、批判、悪口にはとんでもない落とし穴があります。
それは、相手の自己重要感を傷つけて、相対的に自分の自己重要感を高めているので、相手の恨みを買うということです。

中傷、批判、悪口を言う人間は嫌われます。

「お前はバカだ」と言えば、下手をすると、
「バカだと!? なにを、お前の方こそ間抜けのクセに!」となって、喧嘩に発展します。
そうならないとしても、恨みを買うので、相手から足を引っ張られたり、
陰口を言われたり、自分にとってマイナスとなる行動を取られる可能性が高いです。

自己満足のために他人を傷つければ、因果応報な目に会うわけですね(汗)。
逆に相手の自己重要感を満足させてあげれば、他人から好かれ、良好な人間関係が築けます。
例えば、あなたが今からこのサイトのメールフォームを使って、私に

「このホームページに書いてあることはすばらしい!特に●●のところ、目から鱗が落ちました。
きっと松浦さんは頭のいい人なのですね。彼女になってあげたいです!」

とか書いて送信したとします。
すると、おおっ! なんていい人なんだ! と感じる訳ですよ(笑)。
もう一発で仲良くなりますね。
 

こうやって相手をリスペクト(尊敬)してあげると、相手からも好印象を返してもらえるのです。


しかし、なぜか世の中には、自分の自己重要感を満足させることばかりに躍起になって、
他人の自己重要感を満足させることには無関心、むしろその逆といった人が多いです。

これは相手を「すばらしい!」などと認めると、相対的に相手より自分の方が劣っているように錯覚して、
自分の自己重要感が傷つくからです。
または、照れや恥ずかしさなどが原因としてあります。
 
でも、相手の自己重要感を満足させることは、積極的にドンドン行った方が良いです。

どんな些細なことにも「ありがとう」と感謝を示してみたり、
相手のことを褒めてあげたりすると、人間関係はドンドン好転します。
他人から好かれると、他人から好かれているということで自己重要感も満足されます。
自分も楽しい、相手も楽しいという理想的な環境を築けます。


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