Monday, March 05, 2007
脱WTO/FTA ニュース(第五期2号)
脱WTO/FTAニュース
脱WTO/FTA 草の根キャンペーン実行委員会(第五期)
(編集・発行人 大野和興)
■日豪EPA交渉反対で集会開かれる
日本農業に大きな打撃を与えるオーストラリアとの自由貿易協定の問題について、1月30日に、農民・消費者団体の緊急集会が130人の参加を得て開かれた。集会では、日豪自由貿易協定によって、関連産業も含め、3兆円もの損害が生じることから、食の安全と農業、地域経済を守るため、自治体意見書採択など消費者、生産者、商工業者が力を合わせて運動を展開することを確認した。
集会の海外ゲストとして招いた韓国・全国女性農民会総連合のシム・ムニ事務総長は、韓国とアメリカのFTAの問題点を指摘。韓米交渉では、モノの関税削減ばかりでなく、BSE対策や遺伝子組み換え表示制度、韓国映画の保護対策などへも米国が規制緩和の圧力をかけていることから、様々な団体が参加して交渉に反対する動きが盛り上がり、米国へも闘争遠征団も送り闘っているとの報告があった。
農民・消費者団体では、3月8日にも集会を開くことにしている。(午後1時30分~衆議院第2議員会館第1会議室)。問い合わせは全日農まで(電03-3451-4721)(市村忠文)
■ アジア開銀(ADB)京都総会に向け市民フォーラム
5月4~7日、京都でアジア開発銀行(ADB)年次総会が開催される。ADBはアジア途上国の経済発展に寄与するために開発援助することを目的として'66年に正式に発足し、総裁には米国と並ぶ最大の出資国の日本人が就任している。これまでADBは数々の開発プロジェクトを実行してきたが、ほとんどが、ダム建設や水の民営化など現地住民の意向を無視したプロジェクトであるために、NGOや社会運動から激しい批判を受けてきた。京都総会ではアジアのグローバル化をより一層進めるために、FTA(自由貿易協定)や金融の統合など、新自由主義に基づく地域経済統合の討論が行わる。
ADB京都総会開催にあたり、「開発や貧困を考えるための「ADB京都総会市民フォーラム(場所:京都)」が5月5~6日に社会運動グループ、NGOによってもたれる。 (秋本陽子)
■OIEは安全性より貿易推進を重視する
鶏インフルエンザ、口蹄疫、BSEなど動物の感染症と人獣共通感染症対策を検討する国際機関・国際獣疫事務局(OIE)が定めるOIEコード(家畜の国際取引のための衛生規約)は、WTOに含まれるSPS協定によって国際基準となっている。そのOIEのコード委員会で、BSEなど上記の動物の病気の発生国であっても国内で発生施設の疾病対策をとれば、清浄施設からの食肉や生体輸出を可能にするという例外措置が3月の委員会で認められようとしている。またOIEはBSEに関して「生体牛・肉骨粉の貿易条件の変更」「頭蓋骨、脊柱をゼラチン、コラーゲンとして利用する条件の緩和」を画策している。日消連など消費者団体は、政府が2月2日に開いた意見交換会で、「貿易推進のために安全性を犠牲にする措置を認めるべきでない」と訴えた。(山浦康明)
【お知らせ】
●連続学習会「WTO・FTAを超えて=新たな貿易ルールを求めて=」の第6回は07年3月13日(火)午後6時30分から総評会館501号室(東京・御茶ノ水)で開催。テーマは「アジアへの有害廃棄物輸出とFTAS/EPA(自由貿易/経済連携協定)」(報告:化学物質問題市民研究会・安間武さん)
●ADB京都総会対抗の首都圏プレフォーラムを開催:4月17日(火)午後6時30分から東京・総評会館501号室で「アジアの村でいま何が起こっているか=グローバル化と開発に陰で=」をテーマに開きます。
連絡先:〒113-0001 東京都文京区白山1-31-9 小林ビル3F ATTAC気付 tel:03-3813-6492 fax:03-5684-5870 Email:ower-derail_wto@freemal.com |