100人余りの死刑確定者(確定死刑囚)のうち、76人が市民団体のアンケートに答え「苦しいこと、つらいこと」として「被害者のことを考えたとき」や「いつ処刑されるか分からない」などを挙げたことが4日、分かった。冤罪を訴える回答も多く、42人が再審請求していた。3人は誰とも面会・文通していないという。
回答者が全体の70%を超え、監獄法に代わる受刑者処遇法施行後の変化に関する意見もあり、実情を知る大きな手掛かりになりそうだ。
アンケートを実施したのは「死刑廃止国際条約の批准を求めるフォーラム90」(東京)。フォーラム90によると、7月末に全国の拘置所に収容されている死刑確定者にあてて、家族や弁護人らを通じてアンケート用紙を送付した。回答した76人は20代から80代で、9月11日に刑を執行された3人のうち2人も含まれている。
「苦しいこと、つらいこと」の回答では「つらいのは死刑囚だから当然だ」と書いた確定者もいた。改善を期した受刑者処遇法の施行後は「友人と面会、文通できるようになった」などと評価する声の一方で「面会時間が短くなった」という意見も記されていた。