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世界株安続く、21兆ドルが蒸発

 米国発の金融危機をきっかけとして、世界的に株価が下落に転じた昨年10月以降、世界各地の株式市場で時価総額にして21兆6900億ドル(約2290兆円)が吹っ飛んだとの集計がまとまった。

 世界的に株価が上昇した2003年3月から07年10月に約3倍の規模に膨らんでから、わずか11カ月で上昇分の半分が消えた。

  時価総額の減少分は、07年の世界全体の国内総生産(GDP・約54兆ドル=約5690兆円)の40%に匹敵する額で、世界人口66億人で割ると、一人当たり約3300ドル(約34万8000円)も目減りしたことになる。同じ期間に韓国株式市場ではGDPの3分の1に当たる308兆ウォン(約26兆円)が消え去った。

 国際取引所連合(WFE)が2日にまとめた集計によると、今年8月末現在で世界主要53市場の時価総額は49兆628億ドル(約5170億円)で、世界の株価がピークに達した昨年10月末の63兆503億ドル(約6650億円)に比べ14兆ドルも減少した。

 この統計には反映されていないが、8月末から10月2日までにMSCI指数の世界株価指数が15.7%下落した点からみて、10月2日現在の時価総額は41兆3000億ドル(約4350兆円)まで減少したとみられる。

 このため、昨年10月以降に世界の株式市場から蒸発した21兆6900億ドルという金額は、時価総額全体の3分の1を超える。つまり世界人口66億人が146日間働いて稼いだ生産額が株価下落で消えた計算になる。

 同じ期間に韓国株式市場の時価総額(有価証券市場)も1029兆ウォン(約88兆円)から721兆ウォン(約61兆円)へと308兆ウォン(約27兆円)も減った。これを韓国の全国民で割ると一人当たり634万ウォン(約55万円)になる。

 世界の株式市場は時価総額が2003年3月の21兆3315億ドルから昨年10月には63兆ドルまで増加したが、昨年10-12月期から米サブプライムローンの焦げ付き問題が拡大し急落。11カ月間で05年末の水準に逆戻りした。

 主要株式市場の下落率は中国(上海総合指数)が昨年10月以降、2日現在で61.5%下落したのを筆頭に、ロシア(48.1%)、香港(41.9%)、台湾(41.3%)などで軒並み下落率が40%を超えた。

 これに対し、金融危機の震源地である米国はダウ平均が24.7%下落したにとどまり、主要株式市場では影響が最も小さかった。これは米国の代表的株価指標のダウ平均が優良30銘柄だけを対象とし、株価の下落期にも相対的に値下がりしなかったためとみられる。

 韓国総合株価指数(KOSPI)は同じ期間に31.2%下落し、各国の中では中程度の落ち込みとなった。

崔洽(チェ・フプ)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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