県議会の衛生委員会で、県立5病院の地方独立行政法人化について集中審議を行った。議員側からは「独法化は不安」「議論が性急」などの意見が相次いだが、県側は「県立病院の機能強化のために必要」と理解を求めた。主なやりとりをまとめた。【神崎修一】
◆なぜ独法化?
永井一雄氏(トライアル信州)は「現行の経営形態でなぜダメなのか」とただした。
岩嶋敏男病院事業局次長は「人の採用などで制約が多く、さまざまな面で柔軟な対応が難しい」と説明した。
毛利栄子氏(共産党県議団)も「採算重視で診療科の廃止などはないのか。県民の求める医療を担えるのか」と追及。岩嶋次長は「現在の病院機能を維持し向上させることが前提。不採算医療は県が補てんし、心配なく医療サービスは提供できる」と強調した。
◆地域への説明は
毛利氏は「10年4月の実施は性急。地域住民の理解を得ていないのも問題では」とも指摘した。
勝山努病院事業局長は「丁寧に進める必要はあるが、手足を縛られた状態でムチが打たれているのが現在の経営状態。今以上の医療を提供するために何とか病院を助けないといけない」と理解を求めた。岩嶋次長も「地域住民への説明や理解は必要で、病院に勤めている人にも納得してもらえる制度にしないといけない。病院に直接出向いて説明する」と述べた。
◆県立病院の将来
永井氏は、一般会計からの繰り入れ金について、独法化後の対応を質問。北原政彦病院事業局次長は「現在は40億3000万円が繰入金。繰り入れ基準は変わらず、ベースになる」と説明した。
本郷一彦氏(自民党県議団)は、県立5病院の将来展望をただした。勝山局長は「5病院それぞれに特徴があり、一つも脱落しないで、しっかりネットワークを形成することが大切。須坂病院が四つの病院を統合するハブ(中核)になり、ネットワークを維持し地域の貢献したい」と述べた。
毎日新聞 2008年10月4日 地方版