シドニー・オリンピック金メダリスト 井上康生氏

 就職支援委員会主催・保護者会共催による、「キャリア開発講座」第四回講演会が、10月17日(水)14時40分より、教育文化ホールにて、行われました。ゲストはシドニー・オリンピックの金メダリスト、井上康生氏。テーマは「柔道を通して語る<心と体のバランス〜緊張感を克服するために〜>」。会場は500名もの参加者で瞬く間に満席となるなど、大変な盛況でした。


 学校教育課程の木村昌彦教授との対談形式で進められた講演は、印象深いものでした。厳しい勝負の世界と同時に暖かい人間性も感じさせてくれました。家族の愛に支えられて、柔道一筋に歩んだ人生、そこには柔道が好きでたまらない、柔道のために生きたい!といった一途な思いがあったようです。相手を敬う心は、柔道の魅力だとも語られました。試合前のプレッシャーを克服するためには、日頃の絶え間ない練習で、肉体的にも精神的にもたくましくなることが必要であり、やるしかないと開き直ったとき、緊張感・恐怖感も薄れていくのだそうです。困難に立ち向かったとき、逃げないで対処していく、熱い心と冷静でクールな頭脳が必要だとも語られました。
 就職活動を開始した3年生に贈るアドバイスとしては、「好きなこと、これがしたいと思えることを見つけて、精一杯努力すること。目標を見つけられれば、その夢を達成するために努力を惜しまず困難も乗り越えられる!」。
講演の最後の活発な質問には、「失敗を恐れてはいけない。立ち向かう姿勢が必要であり、挑戦することに意義がある。絶えず向上していかれる人間をめざそう」と熱いメッセージで答え、大きな拍手を浴びていました。