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AIG、日本の生保3社売却の意向
このニュースのトピックス:保険業界
米保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)は3日、経営再建策の一環で、日米など各国で展開する生命保険事業のアリコと、日本法人のAIGスター生命保険、AIGエジソン生命保険の3社を売却する意向があると発表した。中核事業の米損害保険と、米国外で展開する生損保事業の多くは継続保有する。航空機リース事業なども売却を検討しており、すでに複数のスポンサーと交渉を始めた。
米AIGは同日、いったんは米国外の生損保事業を継続保有すると発表した。しかしその後、日本法人が改めて報道発表文を出し、日本の生保3事業の売却意向を明らかにした。
AIGは米国の低所得者向け高金利型住宅ローン(サブプライムローン)問題の深刻化で経営危機に陥り、9月16日には米政府の公的支援で最大850億ドル(約9兆円)の融資を受けることが決まった。融資返済のため中核事業以外の売却を進める方針だ。
アリコは55カ国で展開する国際事業だが、日本での契約が7割を占める。各国のアリコ事業を一括売却するか、地域・国ごとに対応するかは不明だ。
スター生命とエジソン生命は来年1月に合併を予定しており、一括売却されるとみられる。アリコジャパンを含め3事業とも収益性の高い優良事業だが、AIGは早期健全化のため放出を余儀なくされた格好だ。
AIGは、3事業が売却されても個別の保険契約は継続され、顧客への影響はないと説明。日本で運営する損保3事業は売却の意図がないとしている。