【シリコンバレー=田中暁人】米半導体業界の再編が加速してきた。自動車用半導体などのフリースケール・セミコンダクタは2日、携帯電話向け半導体部門の分離を検討すると発表。MPU(超小型演算処理装置)大手のアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)も工場分離を検討中とみられる。半導体世界市場の拡大は続くが、景気悪化で米市場は減速しており、業界内の優勝劣敗が一段と鮮明になりそうだ。
フリースケールは、今後数カ月での携帯向け半導体事業の売却や他社との共同出資会社設立などを目指す。同分野ではクアルコムやテキサス・インスツルメンツなど大手との競争が激化している。今後は得意の自動車向け半導体などに経営資源を集中して生き残りを目指す。
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