佐倉市のボランティア団体「不幸な犬猫をなくすネットワーク千葉」が、通常の半額で不妊・去勢手術を受けられるキャンペーンを実施している。田沼有季子代表(57)は「捨てられる不幸な犬猫を減らすためには、不妊・去勢手術が最も効果がある」と利用を呼びかけている。
物心ついた時から動物に興味があったという田沼さん。24年前に都内から市川市に引っ越して来た時、野良猫の多さに驚いたという。保健所などに連れて行かれて致死処分される犬猫がいることに理不尽さを感じ、同会を設立した。
田沼さんは「元々は大切に飼われていたはずの猫が、飼い主の都合で見放されて、捨てられて繁殖する。トラブルになると保健所などに連れて行かれて致死処分される。不幸な命をこれ以上増やさないようにしたい」と話す。
キャンペーンでは活動に賛同してくれた県内15の動物病院を紹介する。不妊手術は、犬(雌)1万8500円▽猫(雌)1万500円。去勢手術は猫(雄)5500円▽犬(雄)1万500円。
県動物愛護センター(富里市御料)によると07年度の1年間で、犬が4747匹、猫が5841匹が致死処分された。田沼さんは「毎日たくさんの犬猫が処分されている。この現状を見つめ直し、命あるものが残酷な運命をたどらぬよう、解決法の一つとして不妊・去勢手術があることを考えてほしい」と話す。【柳澤一男】
◇ ◇
申し込みは封書で、〒285-0807 佐倉山王郵便局局留 「不幸な犬猫をなくすネットワーク千葉」あて。(1)犬猫の別(2)性別(3)匹数(4)申込者の住所と氏名、電話番号を明記。90円切手を張った返信用封筒を同封。問い合わせはファクス(043・485・1527)で。
毎日新聞 2008年10月3日 地方版