浦安市当代島3の浦安市川市民病院(管理者、松崎秀樹・浦安市長)の民営化問題で、浦安、市川の両市は2日、経営を引き継ぐ法人を社団法人地域医療振興協会(東京都千代田区平河町2、吉新通康理事長)に決めたと発表した。今後、運営の細部を詰め、09年4月に移譲。建て替え工事をしたうえで、新病院では12年から診療を始める予定。
後継法人公募に応募した2法人の中から、有識者らによる選定委員会の審査を経て、高齢者、救急、小児医療などの内容から決定した。同協会は職員数5041人で、診療所、老人保健施設など全国で40施設を運営。自治体との連携や、へき地医療支援に力を入れている。新病院は15診療科344床と現病院と同規模になる見込み。
同病院は51年に開設した。長く地域医療の拠点となってきたが、老朽化や周辺医療機関の整備などで患者数が減少。医師不足も拍車をかけ、経営が悪化していた。両市は後継法人に用地を無償貸与し、医療機器も譲渡。建設費も97億円を上限に補助する。【清水隆明】
毎日新聞 2008年10月3日 地方版