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民主代表選:小沢氏が無投票3選…基本政策案を発表

無投票3選が決まり、会見する民主党の小沢一郎代表=民主党本部で2008年9月8日午後3時4分、馬場理沙撮影
無投票3選が決まり、会見する民主党の小沢一郎代表=民主党本部で2008年9月8日午後3時4分、馬場理沙撮影

 民主党は8日午前、小沢一郎代表の任期満了に伴う代表選を告示した。立候補を届け出たのは小沢氏1人で、無投票3選が確定した。小沢氏の任期は2010年9月までの2年間。21日の臨時党大会で新代表として正式に承認される。代表が決まったことを受け民主党は今後、完全な選挙態勢に入る。

 小沢氏は06年4月、偽メール問題で途中辞任した前原誠司前代表の後を継いで代表に就任し、同年9月に無投票再選している。

 小沢氏は立候補の届け出と同時に「新しい国民生活を作る」と題した新政権の基本政策案を発表した。まず、「民主党は衆院総選挙に勝利して、日本を再生させる新しい政権を作る」と宣言。新政権は「国民の生活が第一の大原則に基づいて、政治・行政の仕組みそのものを作り替え、格差がなく、公正で共に生きていける社会」を築くとした。その実現に向け▽すべての国民が安定した生活を送れる仕組み▽安心して子育てと教育ができる仕組み--など9本の柱を掲げた。21日の党大会でも小沢氏が同内容の所信を表明する予定で、それを受けて次期衆院選マニフェストの最終調整を急ぐ。

 小沢氏は完全な選挙態勢に入り、菅直人代表代行や鳩山由紀夫幹事長と共に全国での遊説活動を開始する。今月中旬にも少なくとも二百四十数人の公認候補者を決定する方針。

 代表選を巡っては、岡田克也、前原誠司両代表経験者や仙谷由人、枝野幸男両元政調会長らの名前が候補者に浮上。野田佳彦広報委員長が対抗馬の最有力となったが、同氏を支持する党内グループ内から慎重論が出て断念。立候補の意向を表明していた河村たかし衆院議員は国会議員20人の推薦人が確保できなかった。【渡辺創】

 ◇小沢一氏の基本政策案骨子

1、すべての国民が安定した生活を送れる仕組み=「消えた年金記録」の被害救済や年金制度一元化と基礎(最低保障)部分の全額税方式、後期高齢者医療制度廃止と医療制度一元化など

2、安心して子育てと教育ができる仕組み=子供1人当たり月額2万6000円の「子ども手当」支給

3、まじめに働く人が報われる雇用の仕組み=「働く貧困層」解消や中小企業の財政的支援による最低賃金の引き上げ

4、地域社会を守り、再生させる仕組み=農業の戸別所得補償制度創設

5、国民の生活コストを安くする仕組み=高速道路無料化、ガソリンの暫定税率廃止と増税分の国民への還元

6、税金を役人から国民の手に取り戻す仕組み=特殊法人などの原則廃止や役人の天下りの全面的禁止

7、地域のことは地域で決める仕組み=国の補助金はすべて廃止し地方に自主財源として一括交付

8、国民自身が政治を行う仕組み=国会審議は国民の代表である国会議員だけで行い、与党議員100人以上を政府の中に入れる

9、日本が地球のために頑張る仕組み=温室効果ガス排出量の半減に向けた省エネルギー徹底、強固で対等な日米関係を築き国連の平和活動に積極参加

 ◇小沢代表の推薦人

 小沢氏の推薦人は次の通り=敬称略、丸数字は当選回数。

 赤松広隆(6)▽土肥隆一(6)▽鉢呂吉雄(6)▽小沢鋭仁(5)▽藤村修(5)▽岩国哲人(4)▽平岡秀夫(4)▽加藤公一(3)▽細野豪志(3)▽松野頼久(3)▽古本伸一郎(2)▽三日月大造(2)=以上衆院、小川勝也(3)▽高橋千秋(3)▽羽田雄一郎(3)▽平田健二(3)▽池口修次(2)▽福山哲郎(2)▽森ゆうこ(2)▽簗瀬進(2)▽家西悟(1)▽大石正光(1)▽工藤堅太郎(1)▽芝博一(1)▽長浜博行(1)=以上参院

毎日新聞 2008年9月8日 11時02分(最終更新 9月8日 23時11分)

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