岡山市のJR岡山駅で今年3月、岡山県職員の假谷(かりや)国明さん(当時38歳)が線路に突き落とされ死亡した事件で、岡山地検は3日、大阪家裁が検察官送致(逆送)した大阪府大東市の少年(18)を、殺人と銃刀法違反の罪で岡山地裁に起訴した。少年は成人同様、刑事裁判を受ける。
起訴状などによると、少年は3月25日夜、ホームで電車を待っていた假谷さんを後ろから両手で線路上に突き落とし電車にひかせ死亡させた。また、果物ナイフ(刃渡り約11.5センチ)をバッグに隠し持っていた。少年は逮捕後の調べに「人を殺せば刑務所に行けると思った。誰でもよかった」などと供述していた。
岡山地検は殺人などの非行事実で少年を岡山家裁に送致。出身地の大阪家裁が責任能力は問えるとし、刑事処分相当と判断、少年は大阪地検に逆送された後、事件発生地の岡山地検に移送されていた。
岡山地検の村瀬正明次席検事は「責任能力は問題ない。公判請求するだけの証拠があると判断した」と話した。【松井豊】
假谷さんの両親は「亡くなった命の重さを思い、家族は今も毎日がつらい。命の重さを考え、適正な刑に処してほしい」とのコメントを出した。
毎日新聞 2008年10月3日 13時01分(最終更新 10月3日 13時02分)
10月3日 | 線路突き落し:逆送の少年を起訴 岡山地検 |