2008年10月3日 13時10分更新
警察官を装い女性に声をかけて乱暴しようと車に乗せて連れ回したとして誘拐や監禁などの罪に問われた男に水戸地方裁判所土浦支部は「偽の警察官の名刺を示すなどして女性らを従わせ、連れ回していて巧妙で悪質だ」として懲役2年10か月を言い渡しました。
筑西市の飲食店経営、中野哲也被告(40)はことし2月つくば市で警察官を装い当時27歳の女性に「万引きしただろう」などと声をかけ車に乗せて連れ回したほか、ことし4月にも阿見町でも当時15歳だった少女を同じ手口で連れ回したなどとして誘拐や監禁などの罪に問われています。
判決で水戸地方裁判所土浦支部の伊藤茂夫裁判長は「中野被告は欲望を満たすために偽の警察官の名刺を示して女性らを従わせ、50分から2時間余りにわたって連れ回していて巧妙で悪質な犯行だ。ひと月あまりの間に3件の同じような事件を起こすなど常習性が認められ、被害者に与えた恐怖感や精神的な苦痛ははかりしれない」と述べました。
そのうえで「本人が2度と犯罪を犯さないことを誓っていることや、被告の妻が本人の更正に力を貸すことに約束している」と情状を認めて中野被告に検察側の求刑5年に対し、懲役2年10か月を言い渡しました。