埼玉県警薬物銃器課と大宮東署は3日、医療用麻薬を自ら注射したとして、注射後死亡した麻酔科医の男性=さいたま市見沼区、当時42歳=を麻薬及び向精神薬取締法違反(治療目的外使用)容疑でさいたま地検に書類送検した。
調べでは、この医師は5月12日午前、勤務先の東大宮総合病院(さいたま市見沼区)のトイレで、麻酔として使われる医療用麻薬「フェンタニル」と「レミフェンタニル」を自ら注射した疑い。手術中に姿が見えなくなり、トイレで倒れているのを発見され、間もなく急性循環不全で死亡した。
トイレ内に注射器が落ちていたうえ、医師の血液から当日の手術で使用したフェンタニルなどが検出された。県警は、処方せんを水増しして薬剤師から医療用麻薬を入手し、自分で使っていたとみている。手術は別の麻酔科医が急きょ対応したため無事終了したという。【浅野翔太郎】
毎日新聞 2008年10月3日 11時38分(最終更新 10月3日 11時41分)