2008年10月02日

食品による窒息死亡事故 「こんにゃくゼリー事故」

2008年1月から3月にかけて行われた厚生労働省の「食品による窒息事故に関する研究結果等について」によると食品を喉に詰まらせて死亡した事案(2006年1月1日からの1年間、消防本部および救命救急センターを対象)の件数は下記のようになる。
尚、国民生活センターのデータによると、この期間において「こんにゃく入りゼリー」で死亡した件数は「2件」。

【消防調査 432例】
もち:77例
ご飯(おにぎり含む):61例
パン:47例
あめ:22例
すし(食品成分表で分類できないのでその他扱い):22例
おかゆ:11例
だんご:8例
流動食(食品成分表で分類できないのでその他扱い):8例
カップ入りゼリー:8例
ゼリー:4例
しらたき:4例

【救命救急センター 371例】
もち:91例
パン:43例
ご飯(おにぎり含む):>28例
すし(食品成分表で分類できないのでその他扱い):19例
だんご:15例
流動食(食品成分表で分類できないのでその他扱い):13例
おかゆ:11例
あめ:6例
カップ入りゼリー:3例

上記調査の合計で順位の高いものから集計し、いま話題になっている「こんにゃく入りゼリー」と比較してみると・・・

1位:もち(168例、「こんにゃく入りゼリー」の84倍危険)
2位:パン(90例、「こんにゃく入りゼリー」の45倍危険)
3位:ご飯(89例、「こんにゃく入りゼリー」の44.5倍危険)
4位:すし(41例、「こんにゃく入りゼリー」の20.5倍危険)
5位:あめ(28例、「こんにゃく入りゼリー」の14倍危険)
6位:だんご(23例、「こんにゃく入りゼリー」の11.5倍危険)
7位:おかゆ(22例、「こんにゃく入りゼリー」の11倍危険)
8位:流動食(21例、「こんにゃく入りゼリー」の10.5倍危険)
9位:カップ入りゼリー(11例、「こんにゃく入りゼリー」の5.5倍危険)
10位:ゼリー&しらたき(それぞれ4例、「こんにゃく入りゼリー」の2倍危険)


結果を見ますと、以外にも日常的に食べているお米類による窒息事故が上位を占めていることがうかがえる。
さて、こんにゃくゼリーはパンやご飯に比べ食べる割合が少ないことから数値をもって同等に比較することは大変危険であり、単に事故発生件数からは論評できない背景がある。

大変に難しい問題である。
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Posted by info_matsusaka at 22:52 │安全・安心  | 統計