グルジア・ゴリ――ロシア軍が8月に侵攻、武力衝突が起きたグルジア情勢で、グルジア、ロシア間の紛争地に展開する欧州連合(EU)の停戦監視団が10月1日、活動を開始した。親ロシアの南オセチア自治州とアブハジア自治共和国周辺の緩衝地帯などで武力衝突の予防に従事する。
停戦監視団の派遣は武力衝突後、EU議長国のフランスが調停した停戦合意に基づく。監視団の規模は約300人で、非武装の警官らから成っている。
緩衝地帯にはロシア軍の検問所が多数あり、ロシア軍は9月30日、南オセチア自治州を囲む同地帯への監視団の活動は認めないとの方針を示したが、1日には立ち入りを許可した。
ロシアはしかし、監視団による南オセチアとアブハジア自治共和国内の活動は許可しない方針で、EUとの対立点は残っている。武力衝突後、ロシアは同自治州、自治共和国の独立を承認、欧米はグルジアの領土の一体性が崩れると反発している。
EUとロシア政府は9月初旬、緩衝地帯に残る千人以上のロシアの平和維持部隊を10月初旬までに撤収させることで合意している。