2008-09-27
【成功する管理・監督者の条件】 （その７４） 『社員研修アラカルト』 （２９） 「（加筆再投稿） コミュニケ−ションの勉強には、経済小説を読み参考としよう」
社員研修講師『ブログ寺子屋』, 管理者教育講師、 | |
こんにちは。今日もお休みのところお立ち寄りいただきありがとうございます。週休２日制が定着してきたとはいえ、こういうご時世です。日本経済の底辺を支える中小企業の中には、「法定休日」を守ることだけで精一杯の会社が数多く存在していることもまた事実です。
ところで、私はブログタイトルにはできるだけテーマを書くように心がけています。今回のブログは、「小見出し」を付け書いてみます。これはこのあとで採り上げるブログ記事の布石としての意味もあります。
１．私のブログについての考え方
、古臭い、受けの悪そうなタブログタイトルの「寺子屋」を書き始めてから未だ一年にはならないが、約３００本近くの記事を投稿してきました。その間シリーズ毎のタイトルを替え今日に至っている。ここのところのタイトルは「アラカルト」としてあるので、社員研修らしきことを取り上げるのであれば、何を書いても良いと考えています。
ここは「寺子屋であり、学問をする場ではない。当然覗いてみたが“拙文”であり、内容もツマラナイと去っていく方がいたことは想像できます。ですから、この間当ブログの「目的・趣旨」にご理解いただけた方だけが、おいでになっていると勝手に考えています。
ブログ作成にお金がかる訳ではありませんが、一方テマ・ヒマかけて遊びにおいでいただいているあなたには、そのご期待には多少なりともお応えしたいと考えています。
仮に、「無料公開セミナー」を開催したとしても、毎日５０人の受講者を集めることは、私にとっては至難の業です。というより不可能なことです。こうしたことから、あなたには感謝しています。ですから、マーケットインの精神で、仕事に差し支えない範囲で、「批判恐れず体当たり」の精神で図々しく書いてきましたが、「初志貫徹」で今後ともブログ更新をしていくつもりですので、よろしくお願いします。
ただ、ブログを単なる「日記」にはしたくないため、多少なりとも自分の意見・考え方を述べています。そのため。本来は、あなたのコメントをいただきたいところですが、一つお返事を書くのに３０分もかかり何もできないことがありましたので、現在は受け付けていません。。事情ご賢察下さい。
また、以前他の件でアフィリエイトのお誘いはあったがお断りした。ブログで商売する気はないのでトラックバックは一切拒否でブログを設定している。
たかがブログとはいえ、されどブログである。、当初からいい加減なことを書いているつもりは毛頭なく、コトバ足らずの記事であっても削除したこともない。
また、批判を恐れてコメント拒否している訳でもないことを、あなただけにはご理解いただけるよう、ここで再度書き添えます。
今日は暇ができたので単なる「加筆再投稿」とはせず、あなたに嫌われる長文ブログを書きます。２回に分けずに一括投稿します。その代わり明日のブログ記事の更新はお休みします。お手隙の時にご覧下さい。
２．人文科学の世界に正解はない（持論 １）
今回のタイトルは題目であると同時にテーマ（主題）でもある。
以前、外資系企業のベテラン営業マンを対象とした「ビジネスマナー」についてのご相談があった。これは、普通若い講師それも女性講師へ相談するものである。一応お話だけはおうかがいすることとした。
聞いてみると、４時間弱で講義して欲しいという。現場第一線重視の現在、研修だけに時間を割けないことは理解できる。ただ、何故ベテラン営業マンに今更という疑問はあった。
話を聞いてみて、「正式なメールの書き方」を望んでいることが分かった。
会社間で取り交わすメールは「ビジネス文書」の範疇に入る。民間資格（文部科学省後援）としては、「話しことば」同様、これについてのビジネス実務技能検定試験がある。民間資格といえども、上位ランクの資格取得は、容易なことではない。
ところで、メールの書き方に「正式」というものがあるのだろうか？ これをタイトルとした「本」あるいはインターネットで検索すれば、知識はいくらでも習得できる時代である。（但し、インデックスする際のキーワードの組み合わせには工夫が要る。そのため、日頃から語彙（ごい）を豊かにすることも大切である）
というより、「ビジネス文書」に正式と言いきれるものがあるのかということである。
例えば、件名がそうである。普通は「○○について（依頼）」と書くのが一般的である。
しかし、依然「○○の件」と使う会社もある。これはについては二通りあり、決して間違いではない。しかし、あて先の敬称は「様」と書くべき時代と考える。
かつて「殿・様」論争があり、現在は旧体質の「官庁」でさえ「様」に統一されている。それでも、業界のあるリーディングカンパニーからのメールでは「松木 錠殿」と未だに書いてくる。
これは、大手企業には「文書規程」があり、その中での取り決めに従って使っているのであろうから、担当者および発信責任者が「間違えて」いるとは思えない。
ただ、「課長」という役職名は“敬称”であり「殿」はよいが、「様」は原則個人名につけるものであって、課長という役職名につけるのはいかがなものだろうか。間違えではなくてもビジネスマナーの点では、「いんぎん無礼」な印象を受けることもある。ビジネスマナーとして相手をうやまうからといって、敬称に敬称を付け「先生様」と言っているのと同じである。聞いていておかしくはないだろうか？
例えば、正式なビジネス対外文書では「あて先」に、「松木営業課長様」と様を使いたければ、「営業課長 松木錠様」と個人名に様をつけるようにすべきと考える。しかし、某教育団体の通信教育のレポートでは、前者の書き方をするよう添削され、減点されて戻されたこともあり、どちらが正解かは分からない。
ただ、セレモニーでの司会者の会社紹介ではない。ビジネス社外文書では、あて先は「松木商亊株式会社様」と法人名には様を付けるのではなく「御中」を使うべきところだろう。
これと似た用語に「各位」がある。この意味は「皆々様」という意味である。従って、「松木 錠様各位」というように「様」と「各位」をダッブテ使うのは間違いである。しかし、使っている業界もある。
例えば、「お客さま各位」という表現である。これは、商習慣上の許容範囲であり例外である。
要は、「正式な」と限定された場合、ことほど左様に難しいものである。
しかも、ビジネスマナーというからには、応対マナーだけでなく「敬語の使い方」も入ってくるから厄介だ。
いかにも注文が多すぎる。対象が新入社員ならいざ知らず、ビジネス現場を熟知した、それもベテラン営業マンにこんな話をしていたら４時間弱では収まる訳がない。限られた時間である。
そこで、ビジネスマナーの良し悪しは誰が判断するか。それは、お客様である。であるならば、決まりきった「型」よりも、お客さまに好感を与える「ビジネスマナーとは何か」を考えることが必要ではないでしょうかと提案した。このような話をしたところ、人事課長にはお分かりいただけたが、営業部長はその立場上、短時間での正解を求めておりご理解いただけなかった。当初から案件受注を期待していた訳ではなかったが、帰宅後何故か釈然とせず、別の観点からブログを書いた。それが「（閑話休題）八つ当たり」を書いた経緯でもある。
自然科学の「原理」とは違い、人文科学の世界は例外が多く「原則」どおりにはなかなかいかないものである。そのひとつにビジネス能力としての「話し方」がある。これを求めて地方から飛行機・新幹線を使って土曜・日曜日を利用してわざわざ上京してくる人もいる。そこで、時間と金を投資しての「自己啓発」が期待はずれにならないよう、ひと月前の当ブログに、
「『ブログ実践的話し方教室』（閑話休題）話し方でプロの指導を受けるなら、手間をかけても目的に応じた指導機関を選ぼう」と書いた次第である。
３．体験は失敗に終わってもそれで終わらせず、経験にすることが大切なこと（持論 ２）
今年の夏は、ひいきにしているホテルでバカンスを楽しんだ。その代わり時期的にそれ相当の出費もした。このホテルの良いところはサービスもさることながら、以前と違ってチェックイン時間が早くなったことである。（これも「仕事の改善」によるサービスの一つのあらわれ）チェックアウトの時間は依然として変わっていない。ということは、短時間で次の客を迎える準備をしていることになる。
Ｍ＆Ａ、アライアンスが進む中、旅館を含めたホテル業界もご多分に漏れず「生き残り」を賭けどこも必死である。
日本のホテル業界の御三家は、帝國ホテル・ホテルオークラ東京・ホテルニューオオタニである。これに歌手の世界ではないが「新御三家」といわれる外資系の、フォーシーズンホテル椿山荘東京、パークハイアッドホテル、ウエスティンホテル東京が台頭してきた。その後ホテルラッシュとなり、現在はどこがどうなっているのかは分からない。ただ、どこのホテルも宿泊部門が空室率を下げるようしのぎを削っていることは確かだ。
これらのホテルが戦略はもとよりのこと、ホテル独自のノウハウをもっていることは誰でもが推測できる。ホテルニューオータニのホテルマンだった森村誠一氏の小説を読み、一時期ホテル業界に興味をもった。そこで、体験してみることにした。客が退出した後、部屋の清掃・点検を短時間で実に要領良くこなす。髪の毛一本でさえ見逃さない。ベッドメイキングの仕方も一流ホテルは、若干違うことを知った。これは、先日書いた、結婚披露宴での入れ替えを担当する宴会（飲料）部門も同じである。
ホテルは、２４時間受付・年中無休のサービス業であり、裏方は時間との勝負の肉体労働の世界であるとの印象を受けた。従って、虚弱体質の私には向かないことが分かりあきらめた。
「松木さん、アンタ何が言いたいの？」
ハィ、いつも言っていますでしょう。自分の知らない世界の話は出来ないって。ただ、それだけです。
でも、これで終わってしまったら、ご愛顧いただいているあなたには申し訳ありませんので、更に続けます。
森村誠一氏は脱サラしましたが、文才のある小説家です。小説というものは、フィクションとはいえ、「テーマ」があり「構成」に沿って物語が展開されていきます。それだけではありません。「会話体」が入っています。これを、あなたの人前での「話し方」に生かしたらいかがかと考えています。
小説はフィクションです。職場の話し方にフィクションは向きません。但し、話のプロはテクニックとして、これを意図的に使うこともあります。
小説はフィクションではありますが、モデルらしきものがある場合もあります。
例えば、山崎豊子氏の「白い巨塔」です。これは、国立大学医学部付属病院がモデルだったといわれていたこともありました。
あなたも、唐沢寿明主演のテレビでご覧になったことでしょう。テーマ曲も良かったですね。私はＣＤを買いました。
ところで、このテレビドラマがヒットしたのは、原作もさることながら、脚本家の力もあったものと思います。あなたはご存じないかもしれませんが、以前俳優田宮二郎が主人公「財前五郎」を演じました。いい俳優でしたが、惜しいことにその後猟銃自殺しました。
去年田宮二郎の同シリーズ全作品を見直してみました。医療現場は当時のことですから今見ると古臭く、勿論携帯電話もでてきません。しかし、田宮二郎は財前教授（ドクター）になりきっており、何かにつかれたような「凄み」を感じます。誰が決めたかは知りませんが、名キャストだったと思います。私の好きな仲代達矢では受ける印象が変わってきたことでしょう。
このドラマでの医療現場である「職場」をはじめとする各シーンでの「コトバ」のやり取りを思い出してみて下さい。
この経済小説は、企業小説とも呼ばれます。
例えば、竹中平蔵元大臣に批判的であった、高杉良氏の企業シリーズをあげることができます。この作品を読んでいると、フィクションとはいえ、中には実在企業・モデルが見え隠れする作品もあります。よほどの取材をしない限り描くことはできないでしょう。その他、実在する企業を名指しして書いた経済小説もあります。憲法で「言論・表現の自由」が保証されているとはいえ、私が当該会社の人事部長であれば、頭を悩まし困ったことでしょう。
このような時こそ、会社を守るべく「プロサラリーマン」としての人事部長の力量が問われます。
それはそれとして、これらの中にはサラリーマンの“悲哀”が描写されているものもあり、身につまされる場面があります。（小説ですから、当然「会話体」も入っている）
御社には当然該当しませんが、ビジネス現場のコミュニケーションという視点でこれらに出てくる管理者を反面教師として小説を読むと、あるべき管理者の姿勢・考え方が学べるように思えます。
これは、依然としてコミュニケーションが問題視されている現在、理論だけの「管理者論」・「コミュニケーション論」の本を読むよりは、“生きた教材”として参考になると考えます。
とはいっても、あくまで小説です。面白くなければ誰も読みません。どこの会社も同じという訳ではありません。「中期集合研修」に参加する純真な新入社員が読みすぎると会社が嫌になり辞めたくなります。そうなってしまったのでは、当ブログの趣旨には合いませんので、念のため書き添えます。
以上で職場のマネジメントにおけるコミュニケーションのとりあえずのまとめとし、次回以降は上司と部下それぞれの立場から再度考えてみたいと思います。
今日はこれで一段落しましたので、私はこれからクセになった「韓国アカスリ」へ行き疲れをとることとします。あなたも今日は出勤かもしれませんが、明日はごゆっくりお休み下さい。ありがとうございました。