遺族と接し“死”考えて 札幌医大が教育プログラム札幌医科大は2日、病院で死亡した患者の遺体診断や遺族との面談を通じ、医学部生に「死」を受け止める心構えを養うとともに、遺族との接し方や遺族感情について考えさせる教育プログラムを始めると発表した。 背景には、身近に人の死を経験しないまま卒業した医師が実地で患者の死に直面して戸惑ったり、遺族への不適切な対応が訴訟に発展することへの懸念があり「学生時代に死を考えさせるきっかけをと考えた」(当瀬規嗣医学部長)という。 同大によると、対象は臨床実習に入った5、6年生。患者の死亡後に遺族の了解を得て、遺体をコンピューター断層撮影装置(CT)などで撮影し死因を詳しく調べる死亡時画像病理診断(Ai)や病理解剖に立ち会い、葬儀終了後には遺族との面談やアンケートで治療への疑問点や説明に対する感想などを聞く。その上で、心構えや必要な知識について教員も参加し検討会を開く流れだ。 これまで同大には遺族対応を取り上げる授業はなかった。当瀬学部長は「全国でも珍しい取り組みでは」と話している。
【共同通信】
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